金正恩が国務委員長就任&ミサイル実験成功に笑顔 日本にもたらす影響は?

北朝鮮で金正恩氏がこのたび「国務委員長」に就任した。これまでは「第一書記」を名乗っていたが、今回の肩書の意味は何なのか。30日に放送されたAbemaTVの報道番組『Abema Prime』には、北朝鮮事情に詳しい共同通信社の磐村和哉編集委員と、東海大学教養学部教授の金慶珠氏が登場した。



今回理解が難しいのが、そもそも金正恩氏は北朝鮮のトップだったというのになぜこうして肩書を変えたのかということだ。これに対し、金教授はこう語る。



「『首相』とか色々な行政の長とかで考えてはいけません。北朝鮮は、本当に最初から『党』ありきです。労働党という最高の権力機関があります。行政司法を当地する機構があり、国家を運営しています。先月の党大会は、労働党の最高機関です。この時に『第一書記』をやめて、『委員長』ということになり、トップに就きました。6月29日に行った最高人民会議で、『国務委員長』になり、改めて国家のトップに就いた。行政司法立法をひっくるめて最高機関が国防委員会だったのですね。

元々お父さん(金正日)が委員長でした。彼はお父さんの下にいたのですが、それをどう変えるのかが注目されていた。最近『国防委員会』を廃止したといいますが、これをもっと広めて、『国務委員会』に広げ、そこのトップに就任しました。韓国のメディアは今回の件については『セルフ戴冠式』と呼んでいます。先月が『戴冠式パート1』で、今回が『パート2』で完結した形になりました」


そして、磐村氏はもう一つの重要事項である、長距離弾道ミサイル・ムスダンの発射に北朝鮮が成功した影響についてこう語る。



「まだ過渡期にあるのではないでしょうか。飛ばしたはいいですが、大気圏に再突入し、標的を狙えるかということを目指したわけです。結果成功し、金正恩は満面の笑みで実験を喜びました(1番上、写真参照)。これを受けて、何を喜んでいるのかと言えば、アメリカを攻撃する能力ができたということです。米軍はグアムにあるので、それを足止めにすることができます。攻撃能力というよりは抑止力を獲得し、アメリカから攻められないという安心感を担保した。そして党のトップになったりして立場が盤石になったと言えましょう」


また、金教授はこの笑顔については「実は有事の際はグアムを攻撃する能力が欲しかったんです。これが成功したということで、満面の笑顔なのでしょう。素が出たぐらいのできごとだったのだろうと思いました。このニュースはイギリスのEU脱退のニュースに埋もれましたが、ムスダンの発射は技術の画期的進展だと言えます」と語った。


磐村氏は現在の状況については、北朝鮮の非核化がもはや難しく、もう別の次元の六か国協議をしなくてはいけない状況にあると説明する。北朝鮮が核開発に成功している以上、かつて冷戦時代にアメリカとソ連が核開発の競争をし、その後けん制し合う形で削減に向かった状況に似ていると説明。北朝鮮は六か国協議で「自分達も減らすからアメリカも減らせ」という要求を出す可能性もあるという。こうなれば、もはや六か国協議で核を持たない日本と韓国が絡むことは難しくなるのかもしれない。

さらに、磐村氏は今回の就任を受けて「金体制を(強固に)完成させました。これからはこれまでできなかった首脳外交など外交面でのアプローチもできるかもしれません。足場固めとしての核ミサイル開発も同時にやる。我々としては、難しい対応を迫られる。核に目をつぶったままの対応は難しい。厳しいさじ加減を計算しなくてはいけません」と、北朝鮮の核開発と金正恩氏の立場が強固になったことの影響を語った。


「AbemaPrime」は毎週月〜金曜日 20:00〜21:50「AbemaNews」チャンネルにて放送中

続きを見る

0コメント

  • 1000 / 1000