【受刑者の社会復帰問題】逮捕歴3回の妻子持ち元受刑者が激白

現在日本には少年院を含めて77の刑務所があり、服役中の受刑者は5万人以上。毎年2万人超の受刑者が出所するが、彼らの社会復帰は容易ではない。自立支援施設で生活をする人はいるものの、身分証明や住所がハッキリしていないというのがあるので、まず職を探すのが大変なのだ。

2006年以降、受刑者の総数は減っているが、再犯者数はほぼ横ばいである。2006年は33032人が逮捕されたが、その内再犯者は約半分の約16000人。一方、2014年は21866人のうち、再犯者は12974人と59%となり、再犯率は高まっている。

25日に放送された『みのもんたのよるバズ!』(AbemaTV)には、受刑者の社会復帰を自身が経営する飲食店で働かせることによって支援する公益社団法人・日本駆け込み寺の代表理事である玄秀盛氏が登場した。玄氏は社会復帰の困難さについてこう語る。

「刑務所入ると親兄弟から離れます。地元には帰れない。するとよその地域へ行くことになります。一人だから歓楽街出たりして、また何かしてしまうことも。友人や知人を作りづらいですし。刑期が長いと社会とズレていきますしね」

ここで、玄氏の経営する店で働く逮捕歴3回の田中氏(仮名)が中継で登場。田中氏は10年前に覚せい剤所持で逮捕され、その後2回窃盗をした。妻子がいるが、拘置所に離婚届けが届いたという。家庭があったのに窃盗を2回した理由を番組MC・みのもんた氏(71)から聞かれ、こう答えた。

「2度目の時、働く場所がなくなりました。でも、妻子がいたので、生活費まわすために窃盗をした。家族養うために…。就職は、難しかったです。出た時は住所もなく親も頼れず。保護監察に相談したのです」

働くにしても、住所を確保しないと働けない状況がある。また、働く場合は保証人も必要なため、玄氏がその役を担っているのだという。ただし、刑務所に入った経験があると一般企業で働くのは難しい。職場の社長が元受刑者であることを了承していても、どこかでバレて働きづらくなる傾向もある。

玄氏が新宿・歌舞伎町で運営する居酒屋「酒肴蔵 京丹後屋」では30人以上を支援している。同店で働くAさんはかつて企業で経理課長だったが、酔った勢いで傷害事件を起こし1年半の実刑を受けたという。受刑者が働いていることは客も知っているそうだが、Aさんは「お客さんも好意的な方が大変多い。非常にありがたく1日1日を過ごしています」と述べた。また、前出の田中氏も「すごくいい。働きやすい」と語った。

玄氏は出所者同士が従業員であることの利点をこう語る。

「仲間がいると、隠す必要がない。別に、誇れるものでもないけど『出所者 居酒屋』と名乗っているから、お客さんも分かっています。ある意味、頑張りになります。検事、弁護士も来る。生で働いているのを見る場所って少ないじゃないですか。多少冷やかしってはあります。ホメられたり認められたり…。名前を覚えられたら自信もつくし、独立しようって人もいる。早く独立したら、今度はそういう人に雇ってもらったら心が繋がるよね」

また、番組コメンテーターの漫画家・倉田真由美氏は、元受刑者が働くことには理解を示しつつも「罪の種類によるのでは? 昔でいうところの少年Aみたいなすごい重大な犯罪の場合、同じ前科一犯でも数えられない。罪によって選別はあるのですか?」と質問。玄氏は「長期の方、再犯繰り返している方はどうするか、など色々諸条件があります。そこまで凶悪な人は受け入れていない」と、それなりの線引きはしているようだ。

また、玄氏は「皆が(受刑者)予備軍だからね。自転車乗って出会いがしらでぶつかって拘留されたりもします。誰でも刑務所入所資格があります。それで一回入って出てきて生活がしづらいため2回、3回となってしまう人もいる」と決して他人事ではないと語った。

ただし、この1年半で30人を預かったが、刑務所に戻った人は2人で行方不明が2人。25~26人は「ちゃんとしている」とのことだ。


『みのもんたのよるバズ!』はAbemaTVにて毎週土曜日20:00~21:50にて放送中

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