熊本地震から2か月 堀潤「行政が動かないと、復興はない」

熊本地震の発生から2か月。多くのボランティア活動や仮設住宅への入居が始まるなど、新たに復旧・復興へ向けた動きが進む一方で、現在もおよそ6400人が避難生活を送り、いまだ続く余震に不安な日々をすごしている。


16日放送の『AbemaPrime』(AbemaTV)では、木曜日コーナー「ざっくり社会学」にて、「震災から2ヶ月」をテーマに特集が組まれた。熊本県出身で自身も地震で自宅が全壊するなどの被害を受けた、女優の井上晴美がゲスト出演するほか、熊本地震発生当初から現地熊本へと取材を行っている番組コメンテーターでジャーナリストの堀潤氏、そして西原村河原地区のグリーンヒル河原班長・西村和也さんが、「熊本の今」を伝えた。

■熊本県西原村の「私道問題」

堀氏は、「もっと情報発信をしたい」という現地の方の声をもとに、情報発信支援をしている。現地で取材しているのは「あまり報道されることがない見えない被災地の現状」だ。

熊本市街の中心部からおよそ20キロのところにある西原村・河原地区。10世帯33人が生活し、新築の住宅が立ち並ぶこの地区では、道路のおよそ20%が崩落し、いたるところにヒビ割れが発生している。

住民たちは「一刻も早く道路を直したい」と願うが、簡単には越えられない大きな壁がある。団地につながる道が、自治体が管理する「公道」ではなく「私道」、つまり、個人や団体が所有する道路なのだ。西原村河原地区の班長・西村和也さんによると、自治体からは、まずは規模などを把握する精査が必要であり、また「私道」なので村としては今のところ対応できないという回答だったという。

私道の復旧にかかる見積もりはおよそ4千万円。1世帯あたり400万円を負担する計算になる。それだけではない。雨風によって崩落した道路の隙間から浸食され、住宅地全体が少しずつ傾いている。現在この地区で生活しているのは10世帯中、被害の少なかった1世帯のみ。他の住民は避難生活を余儀なくされている。

修理して住めるかもしれない家も、これ以上雨などで土砂崩れが起きたら住めなくなってしまうかもしれない。「早く何かしらの手立てをしなきゃいけない」と、住民たちは焦りを募らせる。

■(Skype中継)西原村河原地区の班長・西村和也さんの話

西村:もう状況は悪くなる一方で、行政からの支援は得られないのが現実で、八方塞がりの状態です。

堀:ひび割れが、どのくらいのペースで進んでいるのかというのを記録に残すために計測をして、証拠をとって、役所にかけあっていくとおっしゃっていますよね。

西村:はい。口で訴えるだけではなかなか行政の方も手がまわらず、話を聞いてもらえないので、自分たちでできることはしっかりやっていこうと。ひび割れも増えてひどくなっていっているので、その進捗を知っていただくことが大事だなと思っています。

堀:費用負担はしんどいですよね?

西村:正直いって難しいと思います。ここでは築1年目から3年目と建てたばかりの家が多く、これからローンが始まり、さらに避難生活と2重生活。そのなかで工面は難しいです。

本来なら復興予算とかあればと思いますが、クラウドファンディングという形で、ネット募金のほうを始めようかと思って動いているところです。

堀:西村さんたちは、自分たちの団地のためだけではなくて、同じように被災しているところ全体をサポートするようなクラウドファンディングをたちあげようとしているんです。熊本に行って頭がさがるのが、どこにいっても、「うちも大変だけどあそこも大変だから」と。(一方で)皆さんの心の負担が心配なんですが、どうでしょうか…?

西村:大人は動けるんですが、子供たちが。熱を出したりとか。疲れがたまっているのかなと、焦りはありますね。

井上:うちの子供たちも熱を40度出して。これから夏、熊本はすごく暑くなりますから、対策がどうなるかなと。テントも避難所も暑いし、車中泊も心配ですね。


堀氏は、「雨と余震が続くと、家がまた傾いてしまうかもしれない。二次災害、三次災害の危険もある。まだまだ行政に支えてもらわないと、復興はないと思っています」と話す。井上も「忘れられる」ことを心配している。これから夏本番を迎える今、被災地の“リアル”に目を向け続ける必要がある。


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