【女性記者暴行疑惑】自民党・中川市議と北日本新聞社に直接取材 双方の主張に大きな溝

9日、富山市議会の議員報酬が一律10万円UPされるという決議の取材において、自民党会派の中川勇市議が、取材中の北日本新聞の女性記者のメモを押し倒して奪ったとされる“取材妨害”事件が発生した。北日本新聞は「暴行と窃盗」の容疑で被害届を提出。

これを受け、15日に中川市議が会見を開き、「記者からアンケート用紙を奪ったことは認めるが、150〜200%押し倒してはいない」と主張。

6月16日のAbemaTVの報道番組『AbemaPrime』ではこのニュースを取り上げ、当事者である中川市議、ならびに、被害者である女性記者が在籍する北日本新聞社の報道本部長・本田光信氏と中継を行い、双方の言い分を聞いた。


▪︎市議「取材許可取っていなければ起こらなかった事件」

中川市議は「報道の使命や新聞記者の仕事については理解している」とした上で、当時の現場には記者とひと目ではわからない人物が控室にいたと説明。

「私はなんにも聞いていない。全くそういう話がない中、部屋に戻ってきてしばらくすると同僚の村山議員の横に全く知らない人がしゃがんで取材をしていた。アンケートであれば、『私の許可が必要だから見せなさい』というと、見せられないというのでアンケートを回収した。その中で押し倒したということはない」と、まず発端となる取材の手続き自体に問題があると指摘。


また、被害にあったとされる女性記者が押し倒されたと証言した件に関して聞かれると「しゃがんで取材していて押し倒されるなんてことはない。客観的に見れば尻もちをついたことでも押し倒されたように見えたのであれば、これは大変遺憾なこと」と自身の正当性を強く主張した。


そして、被害届を出されていることに関しては、「経過をみて謝罪しなければいけないものは、謝罪していかなければならない」と述べた。

▪︎被害者側「事実関係がかけ離れている」

北日本新聞社の報道本部長・本田光信氏は「肝心なところの事実関係がこちらの把握している内容とかけはなれている」と発言。

中川市議の主張である、「女性記者を倒していない」という点については、左手のアンケート用紙を奪う際に右手手首を掴んだと解説。

さらに中川市議は「(女性記者は)しゃがんでいた上に高いヒールの靴をはいていた」と会見で発言したが、しゃがんでいたことは事実だが、女性記者はその当時ヒールのない靴を履いていたという。

また「中川市議が言うには、離れたところでなぜかうちの記者が彼に近づいていって『なぜ取材をしてはいけないんですか』と言った事になっていますが、全く違う。(アンケート用紙を)返してくれ、とは何度も言っています」と、中川市議と記者側の事実の認識には深い溝があることを示唆した。


▪︎「ウソ!?議員の給料……上げすぎ?」から起こった事件

そもそも今回の問題はなぜ起こったのか? その背景には、富山市議会の議員報酬の大幅UPがある。月額報酬が一律10万円上がる、ということに対しては、内外から様々な意見があったという。

これに対して、北日本新聞社の本田氏は「議会の中でそれを決めようという流れがあり、議員さんが39人の中で、自民党会派が圧倒的に多い。自民党会派の議員はこの報酬増額に賛成だが、ひとりひとりに話を聞けばその理由は違う。その思いを有権者の方に伝えたいという取材だった。当時女性4人、男性5人という構成で取材をしたけれども、その記者たちも(中川市議に)閉めだされている。相当な剣幕だったと聞いている」と説明。

「私だけではなく、北日本新聞社に多くの投書や電話が寄せられている。議論も尽くされていない中での報酬UPは有権者に失礼」と報道の重要性を主張した。


番組ではこの話を受けて、再度中川市議に中継をつなぎ、今回の報酬増額について質問。

中川氏は今回の増額について、「新しく議員になった人は当選してはじめて報酬を受け取った時にやっていけないと言われた。議員定数の削減を、身を切る思いでやってきたが、議員削減するなら報酬についても見なおしてほしいと公明党より打診があった」と説明。

今回の報酬増額は、平均年齢が61.4歳だという富山市市議の若返りをはかる目的もあるという。

「若い人に出てもらう時には選挙に200万、300万かかり、当選する保証もない。10万円という金額が今の御時世簡単には理解されないと思うが、社会保障を引けば43000円のUP。保険でも入っていただいて使っていただきたい」と述べた。

番組キャスターのテレビ朝日・小松靖アナが「市民の皆さんからするとお手盛りに対しての意見もあるのでは」という指摘には、中川市議は「わかってやっております」と答えた。



10万円の増額は、15日の中川市議の会見と同日に可決された。16日夜現在までに200件以上の抗議が寄せられているという。


「AbemaPrime」は毎週月〜金曜日 20:00〜21:50「AbemaNews」チャンネルにて放送中

続きを見る

0コメント

  • 1000 / 1000