日本人初、カンヌで短編審査委員長 河瀨監督が語る短編映画の魅力

アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア(SSFF & ASIA) 2016(以下:ショートショート)」が現在、開催中。今年は6000本もの作品が集まり、合計約200作品が上映されるなど盛り上がりをみせるなか、8日放送のAbemaTV『AbemaPrime』の水曜日特集「“ワールド・ムービング”」には、カンヌ国際映画祭短編コンペティション部門などで審査委員長を務めた河瀨直美監督がSkype中継にて生出演。短編映画の魅力と、現在取り組んでいる映画人育成プロジェクトについて語った。

■河瀨直美監督に聞く「短編映画ならではの魅力」

――短編映画だからこそもっている魅力は?

河瀨監督:カンヌでずっと短編映画を見ていたんですけれども、すごく凝縮した中身の濃いものを見られる。作り手にとっては難しい部分もあるが、その中で人生や世界を描くという意味では、すごく可能性のあるジャンルです。

――短編映画を撮影するのは難しい?

河瀨監督:そうですね。説明だけで終わってしまったら元も子もないですし。

――昨年、別所哲也さん主演の作品を監督されました。作ってみた感想は?

河瀨監督:時間を凝縮して描くという部分で、やりがいがあります。前後を説明せずとも短時間で描かなきゃいけないチャレンジとか。また、実験的なこともできると思います。

(番組ゲストとして出演した、ふかわりょうがここで会話に交わる)

ふかわ:短編だからこそ大胆になれるときもあると思うんですよね。制約があるからこそ、表現を豊かにするケースもありますよね。

河瀨監督:(2時間映画と同じくらいの制作費をかけるものもあるが)逆に学生でも、アイデアによって世界を圧巻させるような作品を作ることができる可能性もあるってことですよね。

――ショートショートを楽しむ姿勢としては?

河瀨監督:例えば、お買い物に行きますよね。そこに映画館とかあるじゃないですか。お買い物にいって、時間があいたから、この作品を見ようとか、そういうプログラムがあってもいいと思うんですよね。生活のなかに、映画をどんな形でもいいから取り入れてもらいたいというか。映画を身近に感じられる、すごく可能性のあるジャンルだと思います。

■国際的に活躍できる映画人育成プロジェクトをスタート

河瀨監督は、なら国際映画祭(NIFF)の代表を務め、今年は「ショートショート」とタッグを組み、若手映画人を対象に、国際的に活躍できる監督およびプロデューサーを育成するプロジェクト「Road to Cannes ~カンヌへの道~」を共同開催する。


河瀨監督:釜山国際映画祭の席で別所哲也さんとお話ししたんですが、日本の監督の作品が世界に出る機会が少ないというか。なのでわたしたちで、そういった場所を持ちたいね、となりました。


河瀨監督は、国際的に評価される映画を作る若手映画人が少ない日本の現状を危惧。プロジェクトでは、今年の「ショートショート」で河瀨監督自身が主催するマスタークラスなどで興味を持った方を奈良に呼び、合宿を敢行。そこで若手の映画人と「海外映画祭でも通用する作品作りとは何か?」をディスカッションするという。


河瀨監督:カンヌに集まった短編映画のレベルは高いですね。すごく輝いている何かというのがあって、そこに開く道・扉をつくりたい。私たちの映画祭に出品されたものを、カンヌに届けよう、そしてカンヌから日本に紹介しようという取り組みです。


なお、河瀨監督は、6月10日に、東京・原宿で映画祭のスペシャルイベント・マスタークラスを実施する。


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