元警視庁刑事が語る「名物スリ師に高齢者が多い理由」

犯罪者の中には時に「名物犯罪者」とも言われる存在がいて、そういった人物は往々にして捜査関係者にあだ名がつけられているそうだ。そして逮捕されてメディアに報じられる時も、そのあだ名が世に現れることになる。

21日に生放送された『みのもんたのよるバズ!』(AbemaTV)では、こうした犯罪者を番組MC・みのもんた(71)が次々と紹介するとともに、元警視庁刑事の吉川祐二氏によって、その心理などが解説された。番組で紹介された名物犯罪者はいずれも高齢者で、何度も逮捕された過去を持つ人物だ(年齢は最終逮捕時のもの)。


声かけタマ子(75):女性に声をかけ、道を聞いて注意を逸らした隙に財布を盗む。

デパ地下のさと婆(83):デパ地下でスリを繰り返し、スリ歴65年、逮捕回数は20回。

ケツパーの梅じい(81):尻ポケットの財布を狙うスリ。25歳で初めて逮捕され、今回で20回目の逮捕。捜査員に「年のせいで動きが鈍くなり財布が重く感じた。オレはだめだ」と引退をほのめかした。

ブランコの青木(69):椅子やハンガーにぶら下がっているものを盗む。金品だけでなく財布に入ったクレジットカードもスキミングする技術を持つ。

幹線の水さん(61):新幹線のグリーン車の窓側などにかけられたスーツのポケットなどからスリをする。30年繰り返し、10回逮捕。

平場のシゲさん(81):平場とは「日常」という意味で、警戒していない人を狙う。17才頃から20回以上スリで逮捕。46年間を刑務所で過ごす。

吉川氏は、こうしたベテランのスリから身を守るには、電車に乗っている時などは目を離したスキや居眠りの最中に財布を取られるため、財布はズボンのポケットなど体に密着した形で持つべきだという。

そして、こうした名物犯罪者に対し、名前を必ずしも付ける必要はないが、分かりやすいという意味で、捜査員の間ではつけるようだ。そして、彼らは捕まる度に「2度としない」と宣言するも、お金がないとついスリをやってしまう。娑婆に出てきてもまたすぐにやる。高齢者のスリが多い理由について吉川氏はこう解説する。

「スリは、技術がいること。ですから、弟子入りし、3日後にやれるものではありません。スラれたことに気付かれずに瞬時にやるもの。技術がいることなので、高齢になってしまうものなんですよ。スリ歴65年のサト婆は家を持っている金持ちですが、ある意味病気なんですよ。窃盗ってのは。やめられないってのが現状です」

また、番組コメンテーターで弁護士の佐藤みのり氏は「窃盗って癖になる人が多い。裁判では皆が『もうやらない』と言いますが、繰り返す人が多い。再犯率は高い。懲役でも、1~2年。短いと思われるますが、執行猶予がついてもまたやって取り消されて長期間入ることもります。病的に『コレクトマニア』ってのもいます」と語った。

心理カウンセラーの塚越友子氏は「衝動制御の問題。盗む行為自体が楽しいんですよね。緊張していたけど成功して、楽しい。緊張が解けた解放が楽しくてやるので『悪いことをしている』いう意識はない」と述べると吉川氏も「スリルを味わっているという面が多い」と、スリで何度も捕まる人々は生活のためという側面と、娯楽の側面があると説明した。


『みのもんたのよるバズ!』はAbemaTVにて毎週土曜日20:00~21:50にて放送中


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