東京五輪「裏金」疑惑 長野五輪に関わった当事者が明かす裏金事情


2020年に行われる東京五輪・パラリンピック招致に関連し、約2億2000万円の裏金疑惑が発生。コンサルティング会社から、決定に影響を及ぼすラミン・ディアク氏に裏金が渡った疑惑が取り沙汰されている。一体五輪招致を巡り、こうした裏金というものは存在するのだろうか。16日に生放送されたAbemaTVの報道番組『Abema Prime』ではこの件について過去の五輪招致にかかわった人物が登場し、見解を述べた。

なお、招致委員会の理事長だった竹田恒和・日本オリンピック委員会(JOC)会長は「国際的にみても極めて一般的。むしろ海外コンサル契約なしで承知は成功しないと言われている」と述べ、裏金を否定している。

この日に同番組に登場したフリージャーナリストの堀潤氏は、「2億円ごときといっては、だけど、全体でどれだけの規模があって2億円なのかということを考えなくてはいけない。それを果たして賄賂と言われるかどうか、ということ。世界中がじゃあ、いくらあったら五輪呼べるのか? と注目しています」とこの問題の本質の一つについて言及した。


こうした疑問に答えるべく、元JOC職員で1998年の長野五輪招致にも関与した、スポーツコンサルタントの春日良一さんが登場し、こう見解を述べた。

「お金の動きを明確にする必要があります。招致活動がカネまみれという印象を与えるので、そうではないということを説明していかなくてはいけません。招致活動の資金源ですが、まずは招致委員会というのができます。その委員会の予算があって活動していく。必ずしも税金ではありません。招致活動にいくら集めるかというのは別物です。長野では、一般からお金を集めました。民間の気持ちも入っていますから、市民からの気持ちが、五輪に理解を示すかも重要です」

また、番組の月曜日キャスター・ウーマンラッシュアワー村本大輔からは、IOCの委員がどこを見て開催地を選ぶのかに質問が及んだ。春日氏は、「簡単に言うと、五輪の競技をやるだけではない。世界の人が友好を信じ、世界平和を信じ。スポーツを通じて世界平和を感じられるということ。これを催せるということを考える。それを招致活動をしていく中で、都市の人が五輪をどう考えているか、ということを考えます」と語った。


堀氏は、長野五輪が招致できた背景に裏金はなかったかどうかを追及。これに対し、春日氏は長野五輪における裏金疑惑は明確に否定した。

「私もかかわっていたのですが、裏金があったとは思っていない。私がやったディール(取引)はある。五輪を呼ぶにはきれいごとだけではない。IOCはどこを見る? 私が先程言ったのは理想的な姿。IOCにはオリンピズム(五輪の精神)から見て欲しい。IOCも人間的な思いがあります。ただ、自分がパワーを持っているから、複数都市が候補になっているだけに、自分に優しい都市を選びたいと思う。たとえば、私とワイフが日本に行きたいので、なんとかしてもらえませんか? と言われた場合はどうするか……。五輪のルールがあるので、それはできません。と言ったら、どうなるか?」

このように、春日氏は明確な裏金の存在については言及を避けたが、「人間だから……」「委員の便宜を図るにはどうすればいいか逡巡する」といった側面があることを示唆した。なお、長野五輪の招致費用は20億円だったという。


村本から接待などにもカネを使ったかを問われ、春日氏は「IOCに加盟している国は国連よりも多いです。そこに訪問するとかもある。渡航費だけでも莫大なカネがかかる。20億といっても、それらをカバーしている。IOCから来る人もオーガナイズしなくてはいけないです」と述べた。

また、IOC関係者が家族を連れてきたいと言った場合は、さらなる費用がかかるものだが、これについては「『来ますよ』、と言われたら、払った方が印象がいい」と説明した。


なお、春日氏は、オリンピックという今や世界にとってのドル箱イベントは、かつては誰もがやりたくなかったイベントだと語る。開催をするにはカネがかかるだけだったが、1984年のロサンゼルスが民間のカネだけでやり大成功したことが転機になったと語る。

この時は「商業五輪」などとも言われ、多くのスポンサーがつき、多額のカネが動いた。以後、五輪は放映権料やスポンサー料など多額のカネが動くようになったが、1984年以降、「五輪は儲かる」という実績ができたため、手を挙げる都市が出たと語った。


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