ブラック企業による「求人詐欺」 4つの手口と見破る方法

昨今の「ブラック企業問題」でも深刻な問題となっているのが「求人詐欺」だ。これは、元々求人の際に謳っていた条件と実際の仕事の実態に乖離があることを指す。厚生労働省職業安定局によると、求人票の記載内容が異なる相談件数は、2012年度が7783件だったが、2013年度には9380件に増え、2014年度は12252件になったという。

14日に生放送された『みのもんたのよるバズ!』(AbemaTV)では、この「求人詐欺」についてブラック企業対策プロジェクトPOSSE共同代表の今野晴貴氏が出演し、実態を語った。ここでは、求人票と実態がまるで異なる例が紹介された。

2015年1月3日に本人が見た求人票には賃金が20万円で、通勤手当・営業手当があり、勤務時間は8時半~17時半の休憩1時間の実働8時間で休日は年間105日、隔週休2日制(シフト制)と記載されていた。だが、同年2月13日に交付契約書は渡されず、実際は、本給が15万円で、営業手当が5万円で総支給額が20万円、残業代はゼロだったという。さらに、8時~22時の14時間勤務で、週休1日だった。


こうした求人詐欺への規制や処罰が追い付いていないのも実態だ。厚労省の労基監督所から年2回以上是正指導を受けた企業の求人は、ハローワークで受け付けないペナルティがある。ただし、監督官の数は東京23区でも100人程度に過ぎず、新制度の実効性は不十分。さらには、求人のナビサイトはこうした企業も「客」であるため、そこまでの審査はしない。

番組ではブラック企業で働いていたという男性「山本さん」(仮名)も中継で登場。山本さんは、求人詐欺には遭ったが、会社には訴え出ず、退職届を出して離職をした。業務内容は求人票とはそれほど違わなかったものの、正社員での募集だったにもかかわらず「試用期間」があることを突然告げられ、3ヶ月は契約社員の契約だと言われた。

残業時間を聞いても曖昧にしか答えてくれない。さらに、もともと契約書には9時から18時、1時間休憩と書いてあったが、実際は9時から20時の勤務であることも突然言われた。おかしいな、と思うも「社内の人は今までそうやって働いていたから…」と言われ、そのまま働くしかないという状況になっていった。


今野氏は、昨今の求人詐欺には4つの手口があるという。それは「給与などの水増し表記」「正社員採用の偽装」「幹部候補としての偽装」「社長になれると謳う」の4つだ。こうした詐欺は給与明細を見て初めて気付くこともあるようで、実は非正規雇用の採用だったことを5月に分かったりもするのだという。そして、1日8時間労働のつもりだったにもかかわらず、「あなたは管理職だから……」ということで、無効になり長時間労働を強いられたりもする。

求人詐欺を事前に見破る方法について、今野氏はこう助言する。

「方法はまったくないわけではない。離職率を探ることが大事です。『就職四季報』を見ると、離職率を出す企業と出さない企業があります。出さない企業はノーアンサーと出しているので、その率が書いてあって、かつ低い企業以外は選ばないというのも一つの手です。あとは、求人票に怪しいことがごちゃごちゃ書いている会社は避けた方がいい。後でまったく違う条件のことを言われる。ただし、入った後に言われるので、事前に見破るのは難しい。入ってしまった後にどう対処するかということが重要です。だからこそ、騙されたことの証拠を残し、それを持って外部専門家に相談するべきです」

同番組では、5月21日は再び今野氏が登場し、「ブラックバイト編」を展開する。


『みのもんたのよるバズ!』はAbemaTVにて毎週土曜日20:00~21:50にて放送中

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