ブラック企業問題 長時間労働、パワハラに加え「求人詐欺」が横行

昨今「ブラック企業」が問題となっている。長時間労働やパワハラなどに加え、最近では「求人詐欺」まで存在するというのだ。これは、採用時の条件が、実際に働き始めた時は異なっているというもの。働き始めてから「これって違う……」といった状況になってしまうものだ。労働基準法を無視しての長時間労働には、寝る時間はおろか、食事さえできず、追い詰められていく労働者の実態がある。


このブラック労働の問題について、ブラック企業対策プロジェクトPOSSE共同代表の今野晴貴氏が、14日に生放送されたAbemaTVの報道番組『みのもんたのよるバズ!』に出演。現状を語った。

POSSEに寄せられる相談件数は、2011年の339件から、以後708件(2012年)→1322件(2013年)→1171件(2014年)→1339件(2015年)となっているという。今野氏はブラック企業における働き方をこう解説する。

「正社員であるにもかかわらず、新卒で入った社員を使い倒していく。毎月100時間残業をさせ、入社半年で鬱病、ひどい場合は死ぬ。皆正社員になりたいんですよ。2~3年の短いうちに、営業や店長をさせてものすごく働かせ、病気になったらすぐにクビにする。一流大企業なのに、5割が離職したりすることもある。しかし、訴える人はあまりいないんです。鬱病になるほど働かされた人が、裁判をやろうとは思わないです。我々のところに相談に来る人は、生活に困って相談に来た人が多いです」


また、この日の生放送では、中継でブラック企業の被害者となった男性・近藤さん(仮名)が登場。近藤さんによると、求人詐欺、長時間労働、上司によるパワハラの被害があったそうだ。近藤さんは元々自動車の整備スタッフ・販売としてこの300人規模の会社に応募した。だが、実際入社したら、仕事内容は人材派遣の営業だったのだ。そこでは、自動車に関する仕事はなく、人材の管理や工場に営業をしに行ったり請求関係の仕事をやらされた。1日12時間~14時間働いていた。給料は固定給で残業代はなかった。上司に相談できる環境ではなかったともいう。


会社に訴えている最中だが、話し合いには至っていない。現在この会社は辞めて、新しい仕事に就いた。これに対する今野氏の見立てはこうだ。

「求人詐欺と長時間労働は意図的に会社側がやっていたことでしょうね。私が言ったように、使いつぶしということ。『不景気のせいで仕方がない』みたいに会社は言いますが、最初から意図的に使い潰すために採用しています。一番ひどいのは、月給19万円4500円台で求人を出す。それでも、80時間分の残業代が含んでいるんです。となれば、最低賃金レベルですよ。

あとは入った後に『研修期間中』だと言われたりもする。これって大企業がものすごくやっていることなんですよ。35~40時間残業はそこらじゅうでやっています。こうした求人詐欺に関する規制は全くされていません。厚労省の中の労働局が動かない理由については、色々な理由がありますが、求人詐欺を意図的にやろうとしているというのを証明するのが難しいこともその一員です。たとえば大根100円と値付けをしていても値切ることもできるでしょ? 会社って入ってしまうと逃げ場が亡くなる。他の内定を切って、入ってしまうわけですからね」


ここで、番組コメンテーターで弁護士の佐藤みのり氏は、「求人と雇用の契約が別なんです。虚偽の条件で労働者を募集したモノには、6ヶ月以下の懲役、または30万円以下の罰金が科せられますが、あまり機能していません。まさに、『虚偽の条件』っていいますが、『虚偽のつもりではない。事情が変わってしまった』と言われ、それに同意すれば何も解決されません」と法的見地から語った。

また、今野氏は、新卒のブラック企業社員は履歴書に傷がつくことを恐れているという。仮に職場がひどい状況であったとしても、次の会社の面接の際に「1ヶ月で辞めたでしょ?」と不審がられることを懸念しているのだ。だからこそ、今野氏の元には「求人詐欺で入った会社の履歴を消せないか」や「ここで辞めたら、履歴が無茶苦茶になるけどどうすればいいか?」という相談が来るそうだ。


『みのもんたのよるバズ!』はAbemaTVにて毎週土曜日20:00~21:50にて放送中

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