急増する企業の「LGBT対応」 マーケット開拓やイメージ戦略も

先週4月30日から5月8日まで行われていた「東京レインボープライド」。LGBTの人たちや支援する人たちなど2日間で約7万人が来場し、最終日に行われたパレードには過去最高の4500人が参加。性の多様性を象徴するLGBTのシンボルカラー「レインボーカラー」の衣装をまとったりフラッグを手にしたりするなど、盛り上がりをみせた。

このイベントを支えるのはLGBTの方々のほかに、LGBTを支援する多くの企業だ。同日は100を超える団体や企業、大使館などがブースを設置していた。12日放送の『AbemaPrime』(AbemaTV)では、「LGBTと企業の取り組み(活動)」を特集した。


■「東京レインボープライド」の共同代表・杉山文野(ふみの)さんQ&A

杉山さんもセクシュアル・マイノリティ(LGBT)。

「今、見た目は短髪に髭を生やしていますが、元は女性です。小中高とセーラー服を着て。乳房切除はしましたが、それ以外は女性のまま。いまだに戸籍上は女性です」(杉山さん)


――いつ頃からご自身のセクシャルを意識し始めたんですか?

「生まれたときから…、としかいいようがないです」


――体の変化について、違和感などは。

「特に辛かったのは二次成長が始まったとき。引き裂かれるという言葉ではあらわせません。誰にもいえずに悩んでいました」


――「東京レインボープライド」はかなり反響があったようですが、終えていかがですか?

「思っていた以上に沢山の人たちに来ていただけて、ほっとしています」


――今回のイベントは、以前に比べてLGBTの理解が深まっている印象?

「この5年間を通して少しずつLGBTが認知され、理解を示し、支援してくれる企業がグッと増えました」


――イベントに協賛した企業は、どんな取り組みをしているんですか?

「昔はスポンサーしていただけるところが少なかったが、今は企業からの問い合わせも増え、企業大手も協賛してくれています」


■企業が示すLGBTへの理解は、マーケットやイメージ戦略のためも

ライフネット生命保険は、2015年10月から(全国で最初に)死亡保険金の受取人に同性パートナーも指定できるようにした。渋谷区の「同性パートナーシップ条例」が施行された時期だ。元々LGBTに対する意識が高く、条例施行と同時に動きだし、研修や会議を重ねて至ったという(ただ、ライフネット生命では独自の規定を設けている)。


ほかにも、野村証券は2015年8月からLGBT就活生の対応を開始し、全管理職向けにダイバーシティ研修を実施。GAPは「OUT IN JAPAN」の創設スポンサーとしてLGBTを支援。資生堂はLGBTイベントに有志社員が参加している。

LGBTを支える企業は「LGBTフレンドリー企業」と呼ばれ、年々増えている。なかでも有名アパレル会社や化粧品会社がLGBTに向き合っているのは、非常に影響力が大きい。会社として、LGBTへの対応が促進することで、これから働く若い人々が活躍できる場が広がるということになる。

企業がLGBTに寄り添うことは、多様な人材を確保できるなどのメリットがある。LGBTにとっても就職できるチャンスが広がる。慶応大学学生で、実業家の椎木里佳も、「必要なことだと思いますね。もっと増えるべきだと思います」とコメント。


■“手のひら返し”に違和感

ただ、杉山さんは、そういった流れについて

「嬉しいし、必要なことだと思います。一方で戸惑うところもあります。最近マーケットになるからと、お金になりそうだと思ったらコロッと手のひらを返したり…」

と、いまだに誰にも相談できない人がいるという現状があるということも忘れないでほしいと訴えた。


この日ゲスト出演していた矢口真里は、「オネエの友だちもたくさんいる」というが、現実をみて「理解していたつもりでしたけど、パレードをしている人も家ではプレッシャーがあるのかなと…。」と、LGBTの人たちの葛藤を思いやり、杉山さんは、マイノリティの問題だけではなく、マジョリティの問題でもあることを指摘。「もしかしたら、マジョリティの人たちがマイノリティを追い込んでいるかもしれない」と、全ての人が当事者になりうることを強調した。


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