佐賀県「フグ肝販売解禁」要求が波紋 県庁担当者が裏側語る

佐賀県がフグの肝の販売解禁を求め、10日から食品安全委員会で審議が始まっている。フグの肝臓は強い毒性が含まれるとして、食品衛生法により販売や店での提供が禁止されているが、佐賀県では「養殖トラフグを無毒化し、検査するシステムを構築した」と主張。これに対し、フグ料理店などが加盟する全国ふぐ連盟は「検査は十分ではない。許可するのは断固反対」と反対の立場を表明し、波紋を広げている。


■フグには何故毒があるのか?

フグの毒はテトロドトキシンといい、その毒性は青酸カリのおよそ1000倍。しかしフグ自体は毒を作れない。毒を含んだバクテリアをヒトデや巻貝が食べ、それをフグが食べるという食物連鎖により、毒を体の中に溜め込むとされているが、そのメカニズムはまだ解明されていないのが現状だ。ただフグが敢えて毒を持つ生物を食べる理由については、その毒で外敵から身を守ったり免疫力を高めたりしていると考えられている。


■佐賀県が「フグ肝」にこだわる理由

『AbemaPrime』(AbemaTV)では、佐賀県庁企画課の遠藤彰さんが中継出演。フグの肝を提供したいという思いの裏側を語った。

遠藤さんによると、過去平成16年に1000体、22年にも4000体ほどの養殖フグを調べ、養殖フグの肝には毒がないということで(販売許可を)提案したが、そもそも毒化のメカニズムが解明されていないことから、販売許可はおりなかったとのこと。そのため今回は、ひとつひとつ検査をおこない、その肝が有毒ではないということを確認したうえで、さらに特定の店で提供するということで再提案。無毒性ではなく、あくまでも“流通の流れ”を構築したことをアピールするに至り、食品安全委員会でも「検討の余地がある」ということで審議にこぎつけたのだという。

フグの肝について、遠藤さん自身「食べたことはありません。国に認められていないので。(味については)あん肝が美味しいので…」と笑うが、こだわる理由について「フグの肝を提供できるということは、観光資源になる。食べてみたいという人にお越しいただける」とアピールした。


■フグ専門店はどうしているのか

東京・浅草にある「玄品ふぐ 」板長の高橋さんによると、フグ肝はフグ調理師免許 を持っている調理場責任者が処理。処理したものは速やかに鍵付きの“肝バケツ”に入れ、厳重に管理。その後専門業者に処理してもらうという。


■勝間和代氏 フグ肝禁止は「既得権益を守りたいだけ」

“フグ毒”の研究をする日本大学生物資源科学部・糸井史朗准教授は、「養殖=100%無毒というわけではない」としながら、「佐賀県の場合、すべて検査をしたうえで提供するということなので、それなら可能かなとは思います」とコメント。

また経済評論家の勝間和代氏は、「毒があるということで貴重品扱いになり、その分価格が高い。毒を抜くとただの白身魚」とバッサリ。フグ肝の販売が禁止されていることについて、「毒がないものが出まわると競争が激しくなるので、既得権益を持っている人たちが、それを守りたいだけ。フグに毒がないと困る人たちがたくさんいる」と指摘した。


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