両親の反対を糧に史上最年少プロスノーボーダーに、15歳・三木つばきさんが目指す夢

 ゲレンデに設置された旗をスノーボードで交互に通過し、スピードを競い合う競技・パラレル大回転、通称「アルペンスノーボード」。いまこの種目で、ひとりの日本人女性スノーボーダーが注目されている。


 静岡県掛川市に住む三木つばきさんは、現在15歳の中学3年生。アルペンスノーボードの日本代表選手だ。自宅のトレーニング部屋には、これまで獲得した多くのメダルやトロフィー、盾などが飾られている。

 つばきさんがスノーボードを始めたのは4歳のころ。お父さんが元プロスノーボーダーで、アルペンスノーボードの指導者だったこともありすぐに才能が開花。小学4年生の時に東海地区の大会で初優勝を飾る。小学5年生の時に出場した全日本選手権の地区予選では、中学生を相手に優勝。そして2015年5月、小学6年生で史上最年少のプロスノーボーダーとなった。

 プロデビュー1年目にして海外の大会にも挑戦。2018年1月、中学2年生の時にオーストリアの国際大会で優勝するなど活躍を続け、これまでに国際大会で優勝した回数は11回にのぼる。

 この実力の裏にはつばきさんの地道な努力がある。「幼稚園でスノーボードを始めて、大会に出始めたころから記録しているもので、(トレーニングの)内容が全部まとめてある1冊」と話すノート。例えば10歳時には「目線」と題し、滑走するときの目線についてイラスト付きで記録している。

 つばきさんの1日の始まりは早朝ロードバイクから。週6日、足腰を鍛えるため坂道を登るルートを走り、約10kmのコースを30分で完走する。午後は、掛川市から約30km離れた浜松市内のトレーニングジムへ。9歳のころから指導してもらっているというトレーナーと、二人三脚で体を鍛えている。

 冬場になると雪山での練習をスタート。「長野に拠点を移して、1人で4カ月ほど山籠りをして滑っています。小学3年生の時から(親の元を)離れて、一時期寮に入っていた時もありましたし、ホームステイして家事を手伝いながら滑りに行くということもしていた。当時は寂しかったんですけど、だいぶ慣れてきて大丈夫になってきました」とつばきさん。


 取材したこの日の夕食メニューは、母・志保子さんの手料理の中でつばきさんが一番好きだといううなぎ飯に、筋肉に必要なたんぱく質を多く含むチキンや枝豆などを使った2種類のサラダ。父・浩二さんは「また1週間経つと海外に旅立って戦いが始まるんで、今のうちに栄養をつけて全部食べて。(家族揃って食べる機会は)少ないですね」、志保子さんは「なるべく全員が揃って食べるようにはしているので、夜遅い食事も多いかな」と話す。

 バランスの取れた食事や送り迎えなど、つばきさんを全力でサポートしている父と母。実は、つばきさんがプロを目指すことに当初は反対していたという。


 「最初は不安。(夫がスノーボードの大会で)日本一になっても食べていけなかったので。それを追いかけるといっても(将来)生活ができるかなという不安があって、やっぱり反対はしていた。毎年『こういう課題をクリアしないと続けられないよ』っていう負荷をかけ続けながら過ごしてきた」(志保子さん)

 「それが『小学6年生までにプロになりなさい』だったんですよ。それを叶えた」(浩二さん)

 両親の思いに対しつばきさんは「『もうこれしかチャンスがない』と頭の中のどこかでは思って滑っていたと思います」と話した。


 11歳でプロデビューしてから今年で5年目。つばきさんには叶えたい大きな夢がある。


 「2022年に北京で開催される冬季五輪で優勝することが目標です」

(AbemaTV/『AbemaMorning』より)


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