”曲がるディスプレイ”に騒然! 一体なぜ曲がる!? CESで日本勢の存在感は?

 アメリカのラスベガスで開催され、毎年驚くような新技術が発表される世界最大規模のIT・家電展示会「CES」。今年注目を集めたのは、テレビやディスプレイの概念を変えたといわれる「曲がるディスプレイ」だ。

 なだらかな曲面を持ち、圧倒的な立体感を演出しているLGの有機ELディスプレイは、薄く曲げたり、丸めて筒状にしたりすることから、使わないときは小さなボックスの中に巻き取られて収納されている。すでに韓国の仁川空港や日本の博多駅で実物を見ることができるという。

 また、中国のメーカー「Royole」が発表したのが、折りたためるスマートフォン「FlexPai」。ディスプレイを折りたたむことができるため、ポスター感覚で貼り付けることができる。

 現地で取材中のITジャーナリスト・石川温氏は、現場の雰囲気について「非常に盛況という感じ。特徴的なのは、さまざまな家電がインターネットに繋がることが当たり前になっていることが大きいIoTとかそういうものが当たり前になっているのが今年の特徴かなと思う」と話す。


 そんな石川氏も注目したのが、曲がるディスプレイだ。「誰が見ても未来感を感じるというところでいうとワクワクするし、購入意欲をそそられる」。石川氏によると、こうした製品はすでに中国では開発者向けに約13万円ほどで発売されているというが、「折り曲げるとどうしても厚みが出てしまうので、胸ポケットには入らない感じがする。また、便利な一方で耐久性や持ち運びに不安が残るので、すぐにスマートフォンに置き換わるかというと疑問だ」。

 同じくITジャーナリストの林信行氏は「ペンで書くとそのまま基盤になるという電導インクの技術も進んでいるので、ファッションなどにも応用できるのではないかと期待されている。曲がるディスプレイは日本勢も頑張ってやっていたが、だんだんと撤退してしまっていた」と説明した。

 その他のテクノロジー分野も盛況だ。韓国のHyundaiは歩く自動車「Elevate」を発表。危険な場所や足場の悪い斜面など、これまで自動車が立ち入れなかった場所で使えるという。アメリカのヘリコプター大手Bell社の「Bell Nexus」は電動の垂直離着陸機で、離着陸のときは回転翼を水平にし、上昇したら垂直にして飛行する、いわば「空飛ぶ自動車」だ。騒音も少なく、日本のヤマトホールディングスと提携し、物流での実用化を目指しているという。

 一方、日本勢の出展はどうなっているのだろうか。


 トヨタ、日産など自動車メーカーは、電気自動車、精度を上げた自動運転のコンセプトカーがCESでは存在感を示す。日産はAI、VRを使った実在しない同乗者とのドライブや、道路状況や危険などさまざまな情報を事前に察知、立体的に表示するシステムを発表した。


 これは「コネクテッドドライビング」と呼ばれ、リアル(現実)とバーチャル(仮想)の世界を融合することで、ドライバーに「見えないものを可視化」するというものだ。林氏は「例えば実際には見えないような工事の情報などを車が把握、それに備えるというもの。日産の発表では、自動車間通信で、裏側でどういう工事をやっているかとか、人がいっぱいいて注意した方がいいといった情報を見えるようにする」と話す

 ホンダや日本のベンチャー企業は、AIを搭載したロボットを多数発表した。海外メディアに人気を集めていたのは、ロボット開発ベンチャー企業「GROOVE X」が開発した、"役に立たない、でも愛着がある"がコンセプトの「LOVOT」だ。かわいくて柔らかく、暖かいロボットで、可愛がってくれる人の顔を覚え、親密に接してくれるようになるという。

 各国が画期的な製品を開発する中、日本勢の動きについて林氏は「日本はセンサーなどの分野で頑張っていいものを出しているが、怖いのはAIの時代になってくるとそれらが不要になってくる。面白いと思ったのはIntelとアリババが組んだもので、走っている姿をカメラで映しておくと、スピードや足の回転などが全て画像認識でわかってしまうというもの。これを日本はセンサーでやろうとしてきてが、今後はそういう技術に持っていかれてしまうかもしれない」と話し、「日本はソフトウェア関係の開発部分がどうしても軽視され、遅れてしまっているのが残念。面白い事例をつくることのできるビジョナリーはそれなりにいると思ので、頑張って欲しい」と期待を寄せていた。


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