トランプ政権、高官離職率65%で突出 日経平均急落の背景に“政治リスク”か

 25日、東京株式市場の日経平均株価が一時1000円超値下がり、およそ1年3か月ぶりに2万円割れを記録した。アメリカの株安をはじめとする世界的な景気先行きへの不安が、日本にも飛び火した形だ。


 クリスマスイブの24日、アメリカのダウ平均株価は先週末比653ドル安の大幅下落。政府機関における一部閉鎖の長期化懸念や、財務長官と金融大手トップの協議が不安視された結果だ。こうした状況から円高も1ドル110円台前半まで進行した。

 アメリカのトランプ大統領は、メキシコとの壁建設をめぐる議会の対立を受けて、フロリダの別荘で過ごす休暇をキャンセル。Twitterでぼやき投稿を連発した。


 自身のTwitterに「ひとりでホワイトハウスにいるかわいそうな私だ」と投稿したトランプ大統領。続けて「民主党が合意に応じないことで国境の風の建設以上の費用がかかる」と批判した。


 批判の矛先は来年退任するマティス国防長官にも向けられた。トランプ大統領は「多くの豊かな同盟国の軍隊を金銭的に助けてきたが、貿易では利用されている。マティス将軍(国防長官)は、これを問題と思っていなかった」とTwitterに書き込み。また、アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)を「アメリカ経済唯一の問題」と批判。FRBをゴルフに例え「力強いがパットが下手でスコアを伸ばせない」と、FRBの利上げが経済の足を引っ張っていると主張した。


 その他、トランプ大統領は「北朝鮮の金正恩委員長との会談を楽しみにしている」と投稿したが、会談の詳細なスケジュールについては明言を避けた。

 大幅に下がったダウ平均株価について、AbemaTV『けやきヒルズ』に出演したテレビ朝日元アメリカ総局長の名村晃一氏はこう指摘する。


「世界恐慌があった1920年代に次ぐ下落率。マーケットが何よりも理由に挙げているのが政治リスク。特に、トランプ政権が何をやっているのかということに対しての不安。トランプ政権の減税対策などは、もう効果が薄れている。『アメリカ政府が経済によくないことをやっている』と判断している投資家が多い。もちろんその中にはケリー首席補佐官とマティス国防長官の退任など、人事的不安がある」


 トランプ大統領に辞表を提出したジェームズ・マティス国防長官(68)。海兵隊出身の“マッドドッグ”と呼ばれ、世界各地の戦場を指揮するだけでなく、蔵書は7000冊を超えている読書家で、まさに文武両道の人材だ。マティス国防長官はトランプ大統領が進めるシリア撤退やアフガニスタン一部撤退検討に反対しており、トランプ政権最後の“国際協力派”と言われている。


 公開されているマティス国防長官の辞表は以下の通り。

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親愛なる大統領閣下

同盟国に敬意を払い、悪意に満ちた者や戦略的な競争相手に注意を払うべきだという私の考えは、私の40年以上の経験に基づき、培われたものです。

国際秩序を推進するためにできることはすべてやるべきです。

我々は同盟という結束によって強くなるのです。

あなたはあなたの考えにより近い人物を国防長官に据える権利があります。

だから私は身を引く時だと考えています。

私の任期の最終日は2019年2月28日とします。

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 辞表に任期の最終日は「2019年2月28日」と記載されたが、トランプ大統領は任期最終日を2019年1月1日に前倒した。任期前倒しの理由について名村氏はこう述べる。


「過去にトランプ大統領は『彼(マティス国防長官)は、実は民主党みたいな人なんだよ』と報道陣に答えている。共和党のトランプ大統領と考え方が違う。シリア・アフガニスタンから兵を撤退させることに、マティス国防長官は『イスラム国の脅威がなくなったとはとても考えられない』と反対して対立が決定的になった。その後、マティス国防長官の意見に賛成するメディアの方が多かったので、トランプ大統領が『ちょっと待て』と言って、前倒しして辞めさせたのでは」


 歴代のアメリカ政権において、高官の離職率が65%と特出して高いトランプ政権。名村氏も「オバマ大統領時代は20%前後だった」と離職率の高さを主張する。


 トランプ大統領の行動は、ダウ平均株価に影響しているのだろうか。名村氏はトランプ政権における経済への影響を指摘する。


「米中貿易戦争もトランプ大統領があんな風にやらなければ、深刻な対立にならかったはず。トランプ大統領のやっていることが国際的に協調路線でいけばいいが、アメリカファーストに向いてしまうと『経済への影響があるんじゃないか』とマーケットが懸念を示している。昔から経済において『アメリカがくしゃみをすれば、日本は風邪をひく』という言葉があるぐらい、当然日本にも大きな影響がある」

 この流れを日本の投資家はどう思っているのだろうか。先日、ソフトバンク株に約1億6000万円(10万6600株)を投資したことでも話題になった個人投資家のたけしさんに話を聞くと「1カ月くらいかけて緩やかに下がると思っていたけど、1日で大きく下がった。予想外だけれど、まだ説明できるレベル。本質的にアメリカの業績減速懸念や米中問題が大きい。業績減速懸念はすぐ解決できる問題じゃない。米中問題に関しても長引くと見ている。値が戻るまで1年ぐらいはかかる」と、自身の見解を示した。

(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)


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