女優・清原果耶に影響を与えた“言葉”とは? 『愛唄 ー約束のナクヒトー』インタビュー

 『キセキ ーあの日のソビトー』(2017)のキャスト・スタッフが再び集結。GReeeeNの名曲「愛唄」を映画化した『愛唄 ー約束のナクヒトー』が、1月25日(金)に全国公開となる。恋する勇気を持てないまま大人になった青年が、“友”と“詩”との出会いによって、恋に全力で駆け抜けていくさまを、主演の横浜流星をはじめ、清原果耶、飯島寛騎ら注目の若手俳優が描き出す。


 今回AbemaTIMESはヒロイン・伊藤凪を演じた清原果耶にインタビューを実施。凪は、主人公・野宮透(トオル)に影響を与える詩人の少女。幼い頃から病気がちで、学校にも満足に通えていないが、その不自由さを感じさせない天性の明るさを持つというキャラクターだ。力強い言葉を生み出し前向きに生きる凪役に、清原果耶はどのように向き合ったのか。作品に対する思い、心に残っている“言葉”について聞いてきた。


ピュアな台本に涙「凪が発するセリフ一つ一つに自分も影響された」

ーー台本を読むたびに泣いていたと聞きました。最初に読んだとき、どのように感じましたか?


すごくピュアな台本だなと思いました。一人の青年が周りの人たちに影響されて恋する勇気をもらって、生きる大切さを噛み締めながら時間を過ごすというストーリーで、とても心に刺さりました。わたしが演じた伊藤凪という女の子も、すごく強い人で、凪が発するセリフ一つ一つに自分も影響され、演じる自分自身が励まされるような素敵な脚本だと感じました。


ーー役を演じたことで、ご自身の生き方や私生活にも影響を受けるタイプですか?


役によります。すごく受ける時もありますし、全く切り離して演じる時もあります。人を殺めてしまう役をやることもあるので、そういうときは反映できないです(笑)。でも今回演じた凪には、すごく影響を受けました。今まで命について考えることはなかなかなかったので、今この年齢で、こういった力強いメッセージ性のある作品に参加させていただけたことは、すごく光栄なことだと感じました。


ーー凪というキャラクターを演じる上で大切にされた部分はどういうところでしょうか?


凪はすごく芯が強くて自分の弱みを家族にすら見せなかった。“詩人”という立場から言葉をかけて誰かを励まし、それを生きがいにしている部分もあるような女の子です。年齢に比べて考え方が大人な部分もあるんですけど、風船をもらってピュアに喜べたり、サクラを見て「わー」って感動できたり、そういう純粋な感情もしっかりとベースに置いて表現するというのは意識しました。監督からも「すごく落ち着いている少女には見えたくない」って言われていて、わたしも同じように思っていたので、声のトーンを上げてみたり、歩くときもちょっとルンルンという感じで歩いたり、そういう細かいところで自分自身と差を付けました。


ーー清原さんがもし満開のサクラを見たら、どういう反応をしますか?


満開のサクラを見たら……「すご」って言う(笑)。わたし、冷めているわけじゃないんですけど、感情を分かりやすく表に出すタイプではないんです。すごいなと思ったら、この辺(胸のあたり)でずっと、すごいな……って静かに燃えているようなタイプです。


ーー横浜流星さんや飯島寛騎さんとは現場で一緒にいる時間も長かったと思うのですが、どんな雰囲気でしたか?


現場では楽しく三人でわいわいしていたんですけど、そんな中でもどこか役として接している部分がありました。


ーー役柄によって、現場での雰囲気や清原さん自身が変わったりしますか?


変わると思います。凪をやっているときはずっと陽気でした。そうした面を見せておかなきゃいけないっていうのが凪のキャラクター上ありましたし、わたし自身もこの作品に影響されて、励まされていたんだと思います。泣き芝居を撮る直前も、スタッフさんと笑顔で話していた記憶があります。


ーーお二人の印象はいかがでしたか?


真面目……わたしたち三人とも「本当に真面目だよね」ってスタッフさんから言われていました(笑)。その中でも、流星くんが一番(真面目)。主演という立場もあったと思いますが、周りをすごく気にかけて雰囲気づくりをしてくださいました。飯島くんはムードメーカーでした。三人の中で盛り上げ係は誰って言われたら、飯島くん。ずっとにこにこしていて、スタッフさんからも、キャストのみんなからも、「愛されキャラだね」って言われていました。


「愛唄」への強い思い入れ 「凪が書いた詩にしか見えない」

ーー凪の言葉で特に心に残っているものはありますか?


最後に凪が「愛唄」の詩を書くんですけど、そのシーンは撮影自体もラストの方だったんです。「愛唄」は凪の透への感謝の気持ちがこもった詩なので、そのシーンはすごく心が揺れました。それまでの撮影で積み重ねてきた透への想いや、凪の苦しさ、全ての集大成だなと感じました。もちろん「愛唄」という曲は、この作品に出会う前から知っていたのですが、今のわたしにはもう「愛唄」の歌詞が凪が書いた詩にしか見えないんです。そう考えると、「愛唄」の歌詞がこの作品の全てだなと感じます。


ーー凪の詩のように、清原さん自身がこれまでに、すごく心を動かされた、励まされた言葉があれば教えてください。


『3月のライオン』という映画でご一緒した大友(啓史)監督からいただいた言葉です。映画に本格的に参加させていただいたのはその作品が初めてで、いろんな部分で苦戦した作品だったので、撮影中に凹んだりもしていた作品だったんです。だけど、撮影の打ち上げで監督から「とにかく清原さんは日々を充実させて生きてください。それが全部芝居につながっていきますから」という言葉をかけていただいて。最初にその言葉を受け取ったときは正直ぽかんとしていて、「分かりました」としか言えなかったんです。けれど、今回のような作品に恵まれて、こういった役と出会ってきた上で、その言葉をあらためて自分の中で消化しようとしたら、すごく深い言葉だなと思います。自分自身の人生が充実していなかったら、引き出しも増えないと思うので。その言葉を大切に、これからも女優として生きていきたいと思います。

スタイリスト:井阪恵(dynamic)

ヘアメイク:面下伸一(FACCIA)

取材・テキスト:堤茜子

写真:You Ishii

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