囲碁ガール、閉店ウォーカー、京大“留年”特集まで? 愛好者増える「フリーペーパー」の魅力

 誰でも無料で持ち帰ることができるフリーペーパー。店頭だけでなく、駅や公共施設、街頭などに置かれ、マニアの中で人気を集めている。


 テレビ朝日で2001年4月から2008年9月まで放送された伝説の深夜バラエティー『虎の門』が、AbemaTVのバラステ枠(毎週日曜よる放送中)で復活。第7回の放送では、芸人たちが登場し、超マニアックな知識を熱くプレゼンする企画「マニアックティーチャー」を放送した。

 今回、マニアックティーチャーとして登場した芸人のパーティ内山は、ももいろクローバーZの熱心なファン。パーティ内山は「路上ライブ時代から追っかけをやっている。(ももクロは)活動当初、主にフリーペーパーの表紙を飾っていた」という。

 ももクロのフリーペーパーの収集を続けている内に、フリーペーパー自体の魅力にハマってしまい、コレクターにまでなってしまったパーティ内山。今ではアイドルに会いに行くのではなく、フリーペーパーを取りに行くようになり、面白いフリーペーパーがあると聞けば、交通費をかけて遠征するほど追いかけている。

 パーティ内山のイチオシフリーペーパーは北海道・十勝の『とことん豚丼』。内容は「十勝で豚丼を食べるための最強フリーマガジン」だ。十勝まで交通費を3万〜4万円ほどかけて、このフリーペーパーをゲットしに行ったという。


 面白いフリーペーパーはマニア同士で情報交換されており、中には希少価値が高いものも存在する。パーティ内山はこう語る。


「『とことん豚丼』はマニア仲間から『豚丼のフリーペーパーが出たぞ』と聞いて取りに行った。フリーペーパーはオークションでも人気です。特に今は安室(奈美恵)さんのフリーペーパーが高値で取引されている」(以下、パーティ内山)


 一般的にはクーポンや、求人情報を載せている印象が強いフリーペーパー。パーティ内山は「坊主バー」で手に入れたというオススメのフリーペーパーを見せてくれた。


「『フリースタイルな僧侶たち』という、お坊さん好きの人向けに作られたフリーペーパーがあって、若者向けに作られています。懇親会の名称で“坊コン”という、合コン情報も載っていて。『クリスマスは祝う』など、お坊さんの文化を紹介しています」

 さらに、パーティ内山は喫煙者の大学生向けに発行されている『大学喫煙所名鑑』というフリーペーパーを紹介。『大学喫煙所名鑑』には、全国の大学の喫煙所が網羅され、喫煙所ごとにランク付けされている。

 芸能人がフリーペーパーの編集長を務めるケースもある。『虎の門』に出演中のタレント・MEGUMIもその一人。MEGUMIは、「『危ない』世界の歩き方」の著者で知られるOKAMAI氏と共にフリーペーパー『FREMAGA(フリマガ)』の編集長を10年以上務めている。

 食をテーマにした号では、日常使いできるレシピや読み応えのあるコラムを掲載。過去には『虎の門』司会者のいとうせいこうや、窪塚洋介、みうらじゅんなども寄稿し、マニアの中では知られたフリーペーパーの一つだ。


「中には閉店したお店ばかりを紹介する『京都閉店ウォーカー』というフリーペーパーもある。興味を持っても、その店がもうないので行けないという悲しさがあります。閉店した理由を店主に聞いてみた企画は、フリーペーパーだからこそできる企画ですね」

 通常の雑誌であれば、もう行けないお店を紹介してもしょうがないため、通らない企画でもフリーペーパーなら実現できる。中には、もっと変わり種のフリーペーパーもある。

「例えば、若者向けの囲碁フリーペーパー『碁的』。囲碁をやるのはおじいちゃんやおばあちゃんのイメージがありますが、若者向けに作られた『碁的』は女性情報誌のようなデザイン。この号で組まれている特集が『これがブレない女 囲碁ガールだ!』です。スマホの中には囲碁アプリ、洋服は白黒のボーダーなど“囲碁ガール”の特徴を紹介しています。あと、店で小銭を出すときにやってしまう囲碁ガールならではのクセとして『碁石のように小銭を置く』も載っています」


 “私、囲碁ガールになります”と書かれた『碁的』の表紙を開くと、子どもがいる主婦向けに4路盤クッキーのレシピや、白黒のドット柄をあしらった囲碁ネイル特集が。囲碁好きの女性にはたまらない充実した内容になっている。

 中には書店員が作るフリーペーパーも存在する。『LOVE書店!』は、本当に面白い本を書店員の目線で教えてくれるという。

「現場の人の声が反映されているフリーペーパーですね。本当に書店員さんが読んで面白かった本をフリーペーパー内で紹介してくれる。『あの殺人現場がすごい』という、度が過ぎていて面白いコーナーがあって。書店員さんが読んでいて、気に入った小説の殺人現場を自ら再現している」

 ページをめくると、著者・東野圭吾さんの『卒業』の殺人現場を再現している衝撃的な写真が登場。続いて、松本清張『時間の習俗』の絞殺死体を演じている写真も。同誌では死体モデルになりたい書店員を募集中だという。

 フリーペーパーがあるのは書店業界だけじゃない。土木業界の『ブルーズ・マガジン』というフリーペーパーもマニアの間で人気だ。パーティ内山が中を開くと、見出し『特集 親方』の通り、全国の“親方名鑑”に親方たちの名前が掲載されている。


 “親方名鑑”には、親方たちの顔写真と共に一言コメントが載っており、『恥を知れば、答えが見える』『現場ではクレイジー野郎と呼ばれています』『親方になって、笑顔が増えました』など、親近感あふれる内容が寄せられている。

 京都大学のフリーペーパー『Chot★Better』も変わり種だという。中を開くと、特集「今、みんなが知りたい留年男子のこと」の文字が。


 “留年男子”のキーワード5つを見てみると「1.母性本能をくすぐる」「2.孤独に強い」「3.謙虚」「4.一芸に秀でている」「5.大人の魅力」が挙げられていた。

 『Chot★Better』の最後には競馬新聞風に「留年ダービーが来る!!」という見出しが並び、どの学生が1番留年しそうなのかを予想する企画も。『名手 倉知が斬る』という、専門家らしき人物による解説コーナーについて、パーティ内山は「去年の留年ダービーの覇者ですね。実際に留年した人も出ています」と解説。

 マニアックな魅力あふれるフリーペーパーの世界。もしかしたら普段生活している身近なところにも、面白いフリーペーパーが置いてあるかもしれない。



【期間限定・無料】北海道・十勝『とことん豚丼』などのフリーペーパーを紹介!▶︎動画はこちら(2分50秒ごろ〜)


▼伝説の深夜バラエティー復活「第2回マニアックティーチャー」『虎の門』#8
(※スマートフォンアプリ、FireTVStick、ChromeCastから視聴可能です)

【期間限定で無料視聴が可能】

続きを見る

0コメント

  • 1000 / 1000