ファーウェイ幹部逮捕めぐり中国が“報復”、排除の動きでソフトバンクに大きな打撃?

 イランとの違法取引をめぐる詐欺の疑いで今月1日、アメリカの要請に基づき、カナダの検察当局によってバンクーバーで逮捕された、ファーウェイ副会長の猛晩舟容疑者。カナダメディアによると、現地の裁判所は11日、猛容疑者に犯罪歴がなく健康面に不安を抱えていることなどを理由に、保釈を認める判断を示した。


 保釈の条件として裁判所が命じたのは、「5人以上の保証人を用意する」「約8億5000万円相当の保釈金を支払う」「24時間追跡可能なGPSを足首に装着する」ことなど。検察側は猛容疑者が7通のパスポートを所持していると主張していたが、共同通信によると、猛容疑者はパスポートの提出も求められたという。

 一方中国では、猛容疑者の逮捕に対して報復ともとれる事態が発生している。カナダメディアなどによると、北京や香港に駐在した経験のあるカナダの元外交官、マイケル・コブリグ氏が中国で拘束されたという。コブリグ氏が所属する国際非政府組織シンクタンクの国際危機グループは11日、「解放のために全力を尽くしている」という声明を発表。カナダ政府は中国側に深刻な懸念を伝えたという。


 さらに、香港メディアは「中国でアップル社製品の不買運動が始まった」と報じ、「従業員がアップル社のスマホを購入した場合、市場価格の100%全額の罰金を処する」と事実上のiPhone不買運動を始めた中国の電子機器メーカーは、中国社製のスマホを買った場合には補助金を出すと通達している。

 猛容疑者は保釈された後、バンクーバーにある自宅からの移動を制限される。今後、アメリカ政府が身柄の移送を正式に要請すれば、引き渡しをめぐる審理が開かれることになる。猛容疑者の保釈を受けてファーウェイは、「アメリカとカナダ政府が迅速で公平に事件を終わらせることを期待する」「国連、アメリカ、EUでのあらゆる法律を遵守している」と強調した。


 成長を続ける中国はどの国の企業も進出したい有望な市場だが、なぜ一企業の問題に“報復”とも取れるような措置をとるのか。東京工業大学准教授の西田亮介氏は、「力を付けるのに伴ってある種のナショナリズムも台頭してきていて、今この問題に対して1歩も引けを取りたくないというところが全面に出てきている」と指摘する。

 ITを専門とする調査・コンサルティング会社のMCAによると、日本ではソフトバンクが携帯大手で唯一、ファーウェイ製の基地局(無線機)を採用し、その数は年々増加しているという。天野浩徳社長は「携帯各社は現行の4Gの設備を一部更新して、5G通信網を整備する。このため、ファーウェイ製品排除を発表したソフトバンクには大きな打撃になる」との見方を示す。

 西田氏はソフトバンクへの影響がこれまでの戦略によるものだとし、「料金の安いプランなどで大きくシェアを伸ばしてきた。なぜ料金を安くできたかというと、インフラの部分でグローバルな製品を積極的に取り入れてきた部分がある。通信後発のソフトバンクがグローバル路線を打ち出してきた中で、今回ある種のリスクが前面に出てきた」と述べた。

(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)


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