Hagexさん殺害事件に中川淳一郎氏「"ネットを通じて世直ししたい"と思うことが割に合わない時代に」

 人気ブロガーのHagexことインターネットセキュリティー会社社員・岡本顕一郎さん(41)が福岡市東区の無職・松本英光容疑者(42)にナイフで刺されるなどして殺害された事件。勤務先でインターネットセキュリティ関連会社「スプラウト」の高野聖玄社長はは取材に対し「非常に人付き合いがいいというか、とっつきやすい人間だったので、今回のような事件に巻き込まれるのは信じられない思いだ」と話した。

 26日放送のAbemaTV『AbemaPrime』では、ネットニュース編集者の中川淳一郎さんに話を聞いた。今回の事件は、Hagexさんが本名である「岡本顕一郎」名義での活動を本格化させようとしていた矢先の出来事だったという。


 「ダブルスタンダードが許せないタイプだったので、本名でもネットのセキュリティや正しい秩序についての活動をしようとしていた矢先でした。Hagexとは別の、"岡本顕一郎"という名前で羽ばたこうとしていた人が何でこうなるのって。さみしいし悲しくて残念です」。

 Hagexさんとインターネット上で交流があり、酒を酌み交わすこともあった中川さんは「ネットウォッチャーの第一人者です。私は勝手に"四天王"と呼んでいたうちの一人でした。初めて会ったのは阿佐ヶ谷ロフトの楽屋でしたが、ニコニコしていて、やまもといちろうと二人で"Hagexっていうハンドルネーム使ってるのに、ハゲてねえじゃねか!"ってツッコんだんですけど、"いやいや(笑)"って。その時の物腰がすごく柔らかくて。ネットでは攻撃的でしたし、愉快犯的に悪口を書くこともありましたが、とどめを刺すことはなかったと思います。読み物としておもしろくしようということも考えていたでしょうし、インターネットを発展させたいという気持ちがあったのは間違いありません」と振り返った。

 松本容疑者は、ネット上で「低能先生」と呼ばれていた人物とみられており、Hagexさんはブログで「低能先生という荒しがいる」と指摘し、5月に執筆したブログでは「複数のユーザーに対して誹謗中傷を繰り返している。当然、すぐにアカウントが凍結されるのだが、新規のアカウントを作り罵詈雑言を行っている。「低能先生からコールが来る度に、私は"はてな"に通報を行っている」とも明かしていた。松本容疑者は警察の調べに対し、「ネット上で恨んでいた」と供述しているという。

 事件を受け、「はてな匿名ダイアリー」などを運営する株式会社はてなは、来月1日に東京で開催を予定していた「はてなブログ」のイベント中止を発表した。参加者の安全を考慮してのことだという。


 中川さんは「危険な雰囲気というのはリアルで会えば分かります。でもネットだと分からないんです。それが恐ろしいところです。もしHagexさんが書いた"低能先生"のことをはてな社に通報したというブログが殺意の導火線になったのだとしたら、書かなければ良かったなと思いますし、今回の事件を機に、ネットで積極的に発言することはデメリットになるという認識が広がる可能性がありますよね。"ペンは剣よりも強し"って言いますし、SNS、ブログを通じて世直ししたい、正義を世に問うていきたいと思っている人もいるでしょうが、人の命のほうが大事です。そういうことが割に合わないことになってしまった気がしています。絶望的な結論になってしまいますが、みんな"いかに誰にも恨まれず、誤解を元にした逆恨みをされない"という人生を送るべきじゃないかなと思います」と語った。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)


中川さんへのインタビューの映像は期間限定で無料視聴が可能。

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