在日2世で北朝鮮を取材「なんで名前を出すんだ!」 お土産の“掛け軸”で大使館担当者の顔が真っ青に…

在日2世で北朝鮮を取材 『実録・北の三叉路』著書・安宿緑さんが明かす驚愕エピソード

(編集者・ライターの安宿緑さん)

 4月27日、韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩委員長による南北首脳会談が行われ、両首脳は共同宣言文に署名した。この共同宣言文は、正式には「朝鮮半島(韓半島)の平和と繁栄、統一のための板門店宣言」といい、双方が一切の敵対行為を全面中止にした。


 さらに先月12日、アメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長による史上初の米朝首脳会談もシンガポールで開催された。会談の中で、トランプ大統領と金正恩委員長は「共同声明」に署名。この声明には「米朝は平和と繁栄のため新たな関係を構築」「北朝鮮の体制を保証する」「北朝鮮は完全な非核化に取り組む」「戦争捕虜や行方不明者の遺体回収と帰還に取り組む」という4点が盛り込まれた。


 そんな中、日本で暮らす在日韓国人・朝鮮人の私生活について深く知っている人は少ない。そもそも在日(ざいにち)とは、外国籍の人が日本国内に滞在もしくは居住していることを指し、在日中国人、在日韓国人、在日朝鮮人、在日フィリピン人、在日ベトナム人、在日アメリカ人などが含まれる。また、日本国外の組織などが日本に存在しているときもこの“在日”という表現が使われる。この「在日」について、よく知らない人も多いのではないだろうか。


 今回、SHELLYがMCを務める『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース~』(AbemaTV/アベマTV※毎週土曜23時から放送中)では、在日コリアンの女性たちが登場。朝鮮半島の歴史を振り返り、在日コリアンとしての思いを語った。

 朝鮮半島は1910年、日韓併合により朝鮮半島が日本の植民地になり、朝鮮人たちは当時の大日本帝国の国民とされた。そして、仕事などの理由で多くの朝鮮人が日本に渡ってくるようになった。その多くが朝鮮半島南部の出身者で、当時、朝鮮半島北部から来た人はわずかだった。


 1945年、日本が太平洋戦争に敗戦。1952年のサンフランシスコ講話条約の発効に伴い、旧植民地出身者は日本国籍を失った。

 朝鮮半島出身の在日の人々は、日本政府が発行する外国人登録証の国籍・地域欄に朝鮮半島出身者という意味で「朝鮮」と記載されるため、便宜的に「朝鮮籍」と呼ぶが、朝鮮半島出身者という意味があるだけで「朝鮮籍」は国籍ではない。


 『実録・北の三叉路』の著者である編集者・ライターの安宿緑さんは「聞かれたら在日朝鮮人と答えている」と話す。安さん自身は在日2世で、今は仕事の兼ね合いで韓国の国籍になっているという。また、朝鮮学校出身である安さんだが、中高時代ではオタク活動にいそしみ、コミケや同人活動を行っていたため、日本人のオタク友達もいると話した。

 そんな安さんは、中学生から現在に至るまで7回ほど北朝鮮へ行き、そこで北朝鮮の人たちと交流している。安さんによると「北朝鮮の人はすごく愉快な人が多くて気さく。ギャグセンスも日本人と似ている」とのことだ。北朝鮮にいる親族も安さんを歓迎し「ちゃんと食えているか?」「日本で差別されて苦労していないか」など、心配してくれたという。


 訪朝し、親族に歓迎された安さんだったが、ある日、韓国大使館の担当者に怪しいと思われてしまい「韓国大使館に何度も呼び出された」と当時を振り返る。「韓国からしたら私は北朝鮮に何度も行っていて、北朝鮮におじさんやおばさんも住んでいるから怪しい(と思われる)」とのことだ。安さんの担当になった大使館の人は、南北の統一を願っていないわけではなく、北朝鮮のこともそれなりに心配していた。そのため、後日北朝鮮に取材に行った安さんは大使館の担当者へのお土産として掛け軸を買い、現地でその掛け軸に「南北平和統一 韓国大使館○○様」と名前を書いてもらったという。


 しかし、安さんは必要な書類を出さずに北朝鮮に行ったことが韓国大使館にバレてしまう。そのときのお土産を持って大使館へ向かった安さんだったが、お土産の掛け軸を見た担当者は「なんで北朝鮮で俺の名前を出すんだ!」と震え出してしまった。当時、李明博政権(2008~2013年の5年間続いた保守政権で北朝鮮支援の見直しを行い対立が深まった)だったこともあり、担当者の顔は真っ青に。一悶着あったものの、お土産の掛け軸はきちんと受け取ってくれ、今は大使館の担当者とも友好な関係だという。

(C)AbemaTV

(AbemaTV『Wの悲喜劇』より)

(ライター/小林リズム)


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