アップルCEOティム・クックにアプリ披露も、天才プログラミング少女 親子の考え方

 東京・渋谷区で開かれている「Tech Kids School」。集まった100人の小学生が、パソコンを前になにやら作業を行っている。


 参加者に話を聞くと、返ってきたのは「数を数えたりできるアプリを作っている」「キュープを動かすゲームを作っている」という回答。子どもたちが熱心に学んでいたのは「プログラミング」で、習得した技術を駆使してオリジナルのアプリやゲームの開発を行っていた。

 そもそもプログラミングとは、プログラムを作成し人間の意図をコンピューターに指示する作業のこと。マイクロソフト創業者のビル・ゲイツやアップル創業者のスティーブ・ジョブズ、フェイスブックCEOのマーク・ザッカーバーグもプログラミングを学び、実業家として成功している。


 今や世の中を便利にしているといっても過言ではないプログラミング。「Tech Kids School」は2013年の設立で、これまで3万人以上の小学生たちにプログラミングを学ぶ機会を提供してきた。CA Tech Kidsの上野朝大社長は「本格的なプログラミングを子どもたちに教えて、テクノロジー(特定の分野における知識の実用化)を武器として使いこなせる子どもたちを育てていくのがポリシー。子どもたちに習得してもらって、そこから作品を生み出していくという体験をしてほしい」と話す。

 2020年度から小学校での必修化が決まっているプログラミング。『けやきヒルズ』(AbemaTV)では、それに先駆けて学んでいる2人の小学生に話を聞いた。


 まず初心者は、米マサチューセッツ工科大学が子ども向けに制作したプログラミング学習用アプリ「スクラッチ」で基礎を学ぶ。課題をクリアすると、さらに高度なプログラミングにステップアップしていく。


 「このプレーヤーから球を発射する作業を行っている」と話すのは、小学5年生の澁谷知希(しぶや・ともき)くん。幼稚園の頃からプログラミングを学び始め、小学校1年生の時にはすでにオリジナルのゲームを制作していたという。今はアルファベットなどを使った本格的なプログラミングを行っている。

 知希くんは、お父さんがSE(システムエンジニア)であることからプログラミングに興味を持ったといい、将来は「SEがいいな。両親ともにやめとけと言うけど」と話す。得意分野は「昔から地図とかが好きだったので、空間を使ったプログラミングが好き」だそうだ。


 一方、脳トレのゲームを作っていたのは小学6年生の菅野晄(すがの・ひかり)さん。下からせり上がってくる百人一首の文字に、ボールが押し出されないようにするゲームアプリ「回一首(マワリッシュ)」を小学校4年生の時に制作した。


 晄さんは小学校2年生の頃からプログラミングを学び、これまでに携帯で楽しめるオリジナルアプリを10作品ほど開発してきた。制作したアプリの中には、世界中の人が手に入れる事ができるものもある。オリジナルのプログラミングで、過去には様々な大会で成績を残し、なんとアップルCEOのティム・クックにアプリを披露したことも。

 そんな晄さんが現在開発中のものが、刺繍の設計図を自動で作ってくれるアプリ。「おばあちゃんが刺繍をやっていて、おばあちゃんが楽になるように作っている。図案を作るのが一番大変だと言っていたので、使ってくれると嬉しい」と晄さん。


 決まった内容の暗記が多い学校に対し、プログラミングは自由な発想で自分が作りたいものを子どもたち自らが考え、自らの手で作り上げていくのが特徴。晄さんは「自分で遊んで『こう思うな』っていうだけじゃなくて、開発に戻って機能を追加するみたいなところが楽しい。将来の夢は決めてないけど、コンピューターを使う仕事がしたい」と話した。


 晄さんのお父さんもその考えに理解を示し、「プログラミングって、考え方を文字や数式などを使って言葉にしていく。そういうトレーニングが行われている気がする。考え方を言語にするのは大人になると大事。物事を客観視するトレーニング。思ったよりも楽しんでくれているので良かったなと思う」と述べた。


 今回、教室を取材した徳永有美キャスターは「プログラミングを学ぶ大切さがわかった」といい、「晄さんのお父さんも仰っていたが、プログラミングをすることによって全て言語化する。いろんな事を言語化してゼロから構築していくということが、この空間だと楽しんで身につけることができる。知希くんが『ゲームをする以上の面白さがプログラミングにはある』『立体的な面白さがあるんだ』と。ゲームはする・進んでいくという感じだが、プログラミングはゼロから作って自分の世界観を展開できるのが醍醐味だと話してくれた」と紹介する。

 また、東京工業大学准教授の西田亮介氏はプログラミングが“2つの要素”を持っていることがポイントだと指摘。「ひとつは『企画力』『発想力』といったもの。何をするのか、例えば『どんなゲームを作るのか』と考える要素がある。2つ目はそれと相反する、そのアイデアを緻密に論理的に構成する要素。ひとつのことをやりながら同時に身に着けるのは難しい能力を、プログラミングを通して学べる側面がある」と述べた。


 スマホやパソコンで時代が変わった現代。子どもたちは予想を超えた新たな発想で様々なものを作り出し、未来を作り上げていく可能性を秘めている。

(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)



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