悪質タックル問題「日本版NCAAが再発を防ぐ?設立を阻む予算の壁

 日大アメフト部の悪質タックル問題を受け、あらためて「日本版NCAA」の導入を求める機運が高まっている。スポーツ庁も今年度の発足を目指し、準備を進めている。


 NCAA(全米大学体育協会)とは、大学スポーツを管理・統括している団体で、全米の大学約1100校が加盟。大学スポーツ全体の収益約8000億円(2010年度)のうち、放映権料を中心に年間1000億円の収益(2014年度)が活動原資になっているという。

 29日放送のAbemaTV『AbemaPrime』に出演した元アメフト選手の秦英之氏は、NCAA設立の経緯について「アメリカでも似たような事件が頻発し、それを防ぐために第三者委員会のような、全般的に管理できる団体を立ち上げた」と話す。


 日本版NCAA創設に向けた協議会の座長でも境田正樹弁護士は、「中学スポーツだと中体連、高校スポーツには高体連がある。運動部の活動は基本的に学校教育の中でなされていて、競技ごとの統括組織もある。だが、大学スポーツは実は課外活動で、学校の活動ではない。僕は東大理事でもあるだが、東大のアメフト部がケガをさせても東大とは関係ありませんとなる。監督もヘッドコーチも、あくまで大学の外の人。その上、大学スポーツを統括する組織もなく、それぞれの競技ごとに学生競技連盟があり、OBや学生が運営している。つまり、ガバナンスができていないということが日本の大学スポーツの特徴となっている。そこでNCAAのような組織を作り、ハラスメント対策や、競技環境のルール作りをしていこうと考えている」と説明する。

 その一方、境田弁護士は日本版NCAAの設立には困難が伴うと話す。


 「それぞれの連盟に100年くらいの歴史があるし、大学は監督・コーチの確保のための予算が必要となる。今、国立大学は人も予算も減らされているので、研究部門にも影響してくることになる。それでもあえて今取り組んで、スポーツの価値を大学から発信していこうと検討を始めている」と実情を明かした。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

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