高須院長参戦で議論呼ぶ「お金の若者離れ」、年長世代と若年世代の“溝”は埋まらない?

 今月5日、朝日新聞は「『お金の若者離れ』現実知って」という大学生からの投書を掲載した。この大学生は、「若者の車離れ」「若者の旅行離れ」など「若者の○○離れ」という言葉は若者の意識の低下のせいではなく「お金の若者離れ」が根源にあるのではないか、年金への不安から貯蓄に回す分を含めると思うように使えるお金はほとんど残らないと主張している。


 さらに、この記事を転載したツイートに対して高須クリニックの高須克弥院長が「甘ったれるな!年寄りは君たちくらいの年齢のときはモーレツに働いたんだよ。働きながら君たちを育てたのだ。君たちの全ての原資は年寄りになった我々からのプレゼントだ。君たちに与えることはあっても奪ったことはない。ハングリーになれ。向上を目指せ。目覚めて働け若者」と投稿。お金と若者、さらには働き方について議論を呼んでいる。

 この論争を若者はどう思っているのか。渋谷で調査してみると、次のような意見が寄せられた。


「仕事量の割にはお金がもらえない。なかなか使えないっていうのは分かる」(24歳・男性/会社員)

「うまく貯金もできないし、自分の楽しみに使うこともできない。学費を奨学金で返していかないと。就職もしにくい世の中になってきていると思うので、昔とは一緒にしないでと思う」(20歳・女性/フリーター)

「昔の人のほうがいっぱい働いていたと思う。労働時間が長いこととかブーブー騒ぐほうがピンとこない」(30歳・男性/会社員)

「今の時代は身を粉にして働かなくてもお金を稼げる時代。お金というものに若者がこだわっているんではなくて、やりたいこととか存在意義とかを重要視しているんじゃないか」(32歳・女性/保育士)


 厚生労働省「国民生活基礎調査」によると、全世帯における1世帯当たりの平均年収は1994年の664.2万円をピークに右肩下がりを続け、2015年は545.8万円に減少。児童のいる世帯は1996年の781.6万円がピークで、2015年は707.8万円となっている。どちらの世帯年収も減少傾向にあるが、東京工業大学准教授の西田亮介氏はその要因に「少子高齢化」の影響があるとしつつ、消費税増税や若年世代(15~24歳)における非正規雇用者の割合が増えている点を指摘する。

 「いま若年世代の非正規雇用者の割合が4割程度。正規雇用者とどちらがいいとは直接言えないが、非正規雇用者は昇給の伸びが期待しづらく、給料がなかなか上がっていかない。これはライフスタイルと結びついていて、住宅や車など高額な商品をローンを組んで購入するということが難しい。また、若年世代がお金に厳しい状況にあることは年長世代にあまり知られていない」


 では、若年世代と年長世代の“溝”はどうすれば埋まるのだろうか? 西田氏は「年長世代の人はモーレツに働けば報われる時代だった。昇給カーブは長く勤めれば後にグンと伸びる構図だったが、いまは年長世代の退職金をつくるためにこのカーブの伸びを抑えようとする動きが多くの企業で行われている。長く勤めても報われないかもしれないという若年世代の状況もある」とし、溝を埋めるのは「難しいと思う」との見解を示した。


 一方で、世界では20代を「ジェネレーションZ」、30代後半までを「ミレニアル世代」と呼称するような価値観の変化を挙げる状況があるとし、「確かにお金はないかもしれないが、インターネットを使ってコミュニケーションを楽しむ、そこにお金も発生するような新しいビジネスも生まれている。どの時代も良いところと悪いところがある」と述べた。

(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)


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