「寂しさから生まれた真実の愛」「AIはいらない」ラブドールと暮らす62歳男性 新しい家族の形とは(2)

 人影も少なく、のんびりデートを楽しめそうな東京・青梅市の公園のベンチに、新しい"カップル"の姿があった。「今日はね、うちの美咲とちょっと散歩に来ている。梅もきれいなので」とのろける男性。「…まあ人形なんだけど」と付け加えた。究極の愛の形を実現したという中島千滋さん(62)と、ラブドールの"美咲さん"だ。


 中島さんの部屋を訪ねると、ラブドールがもう一体あった。「この子は最初に迎え入れた子で、"恵"。(嫉妬しないように)同じ頻度で出かけている」と、"2人"に配慮しながら暮らしている。

 中島さんと同じようにラブドールを深く愛する人は少なくない。ネット上には様々な人が写真をアップしており、中には結婚式を挙げたという人もいる。中島さんもドールたちと様々なところを訪れた。サーフィンや釣り、スワンボートに乗ったこともある。彼女たちの洋服も、中島さんが一緒に行って選ぶ。


 中島さんとラブドールの出会いは約9年前に遡る。「単身赴任を始めた頃で、色々な誘惑が周りにある。近くにラブホが多くて、一晩で5万とか10万とか取られちゃう」。そんなとき、秋葉原の店に佇むラブドールと運命の出会いを果たした。「かわいい女の子(ラブドール)いるじゃん、こういう子とだったらできるかなと考えた」。

 風俗などには行かずラブドールを性の対象にしたことについては「(ラブドールは)家庭を壊そうとはしないし、病気とかも安心。そういうのもあってこっちを選んだ」


 こうした、ラブドールとの生活が始まった。一体20〜70万円ほどするシリコン材質のラブドールは、元々は擬似セックスを楽しむアダルトグッズだ。「最初の1か月はもうそればっかりだったが、ずっと一緒にいると、だいぶ心がうつってきちゃって、連れて歩きたいなという気持ちになってしまった。最初の頃は重くて動かないし大変だったが、それがかえって世話をしてやっているみたいな感じになった。愛がないとやっぱりやっていけないかな。優しい気持ちになる」。

 ラブドールを連れて外を歩いていても「あまり変な目で見られない。最初はちょっと心配した。最初に出て行った志賀高原で団体のバスが着いた時、"あ、来ちゃった"と。でも、可愛い子ですねって理解してくれる人もいた」。次のデートは、葉山を考えているという。

 中島さんには、離れて暮らす妻と子どもがいる。「妻とは普通に付き合っている。美咲さんに抱く感情とは多少は違うかもしれない」。妻は「時々掃除に行っていて、お風呂場の横に長い髪の毛が結構落ちているのを見つけた。話をしてくれなければ、私はずっと浮気をしていると思っていたと思う。写真を撮る対象、話し相手みたいな感じもあるし、あんまり周りに迷惑をかけていないからいいかなと思う」と理解を示す。子どもも「変わった趣味だな」と思う程度だという。

 ラブドールは、日々進化している。ただ、その先にAIが搭載されるようなことは望んでいないという。その理由は、「妄想ができないから」。あるテレビ番組で、美咲さんにナレーターの声を当てられたことがあったそうだが、中島さんは「こんなこと言わないだろうな」と感じたという。自分の世界で作り上げたラブドールにこそ魅力を感じるのだ。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)


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