白竜、西田敏行も感無量!『アウトレイジ 最終章』ジャパンプレミアで"顔面世界遺産"な豪華俳優陣が語った熱い思い

 25日、北野武監督の『アウトレイジ』シリーズ最終作となる『アウトレイジ 最終章』(来月7日〜)が全国公開されるのに先立ち、ジャパンプレミアが開催された。舞台挨拶には西田敏行、大森南朋、松重豊、大杉漣、塩見三省、白竜、名高達男、光石研、池内博之、金田時男、岸部一徳、そして北野武監督の総勢13人が集結、それぞれが作品への熱い思いを語った。

 豪華俳優陣の迫力に圧倒された会場。北野監督(70)が「我々、このあと神戸に行こうと思ったんですけど、この格好で現れると飛んでもない抗争に発展するってんで止められるんで(笑)」と笑いを取った一方、白竜が感極まって声を詰まらせたほか、闘病から復帰した塩見のコメントに、同じく病と闘ってきた西田が感極まって涙を見せる場面も見られ、若手だけでなく、ベテラン俳優たちにとっても北野武監督作品が特別な場であることを感じさせる舞台挨拶となった。

 北野組常連のイメージのある大杉漣(65)は、実に9年ぶりの北野作品への出演。関西の巨大暴力団、花菱会前会長の娘婿として、元証券マンでありながら組織を率いる野村会長を演じる。「北野組10本目の作品です。中年の域を超えた俳優さんたちが戦わないとできないような現場、豊かな緊張感を孕んだ、怖い現場だった。地方に行くと『アウトレイジ観たよ』と声を掛けられるんですが、実はアウトレイジシリーズの1、2には出ていません(笑)。でも言えなくて。やっと今回言えるようになりました」。

 その野村会長と対立する古参幹部、西野若頭を演じるのは、前作に引き続き西田敏行(69)。「今日おいでのお客様は抽選で当たられた、タダで今日映画をご覧になられる大変運の良い。ご覧になったら、見てない人に宣伝する義務が生じるわけです」と冗談から入り、「感慨無量。ちょうど頚椎を亜脱臼して4カ月間入院して手術したり、胆嚢も取らなきゃならなくなったり。退院したてのときに出演のお話がありまして。塩見三省君もちょうど脳出血で倒れて、ちょっと障害を抱えながら、お互いリハビリをしながらの撮影になりました。二人とも、初日はみんなに抱えられながら撮影した、その時のなんともいえない喜び。北野監督に支えられて本当にお気遣いいただいてなんとか、我々なんとか花菱会を盛り立てる事ができました。そのあたりをゆっくり堪能していたいただければ、振り向く時に首が回らなくて、体ごと回っているので、そういうところも楽しんでいただけたら(笑)」とコメント。

 西田とともに前作から出演、若頭補佐・中田を演じる塩見三省(69)は、両脇に座った岸部一徳と大杉漣に支えられながら立ち上がり、「北野武監督と前作に続いてまた仕事ができたこと、私にとっては最高の喜びであり最高の時間でした。ありがとうございました。…今日お見えの皆さん、アウトレイジ最終章。グッとくる映画です。よろしくお願いします」と静かに挨拶。その姿に西田は涙を拭っていた。

 野村会長付若頭補佐を演じるのは、北野組に出演経験のある岸部一徳(70)。「3本目の最終章でやっと声を掛けていただきまして、楽しませていただきました。これまでの作品では、たけしさんにあっさり殺さる役だったんですが、今回はどうなるか」と笑み。

 勢いに乗る花菱会の直参幹部・花田役のピエール瀧(50)は、客席に向かって「僕もまだ一回しか見てないのに、もう追いつくのかコノヤロー、よく当たったなバカヤロー(笑)」と、おなじみのセリフで切り出すと「僕も顔面にはそこそこ自信があったんですが、これだけの諸先輩方に並ぶとまだまだだなと…失礼ながら、本当に"顔面世界遺産"という感じになってますんで(笑)」と語りかけた。

 そんな花菱会は、西野や中田の計略によって、前作まで関東最大の巨大暴力団だった山王会を切り崩し、傘下に収めてしまっていた。弱小組織となってしまった山王会の数少ない生き残り、白山会長を演じる名高達男(66)は「前作までは関東でもトップのすごい組織ができあがってたんですけど、だんだんセコくなってきまして(笑)、下についていくような組織になってしまって本当に情けない、山王会の先輩方には申し訳ないと思っておりますけど、目一杯、精一杯演じました」と挨拶すると、若頭・五味役の光石研(55)も「前作に続いて本当に喜んでおります」とコメント。さらに山王会傘下・木村組の吉岡組長役の池内博之(40)は「役者人生において幸せな出来事を作っていただいてありがとうございました」と北野監督に深々と礼をし、「現場は緊張感があって、僕は組長でありながら、怯えながら演じてました(笑)」と撮影を振り返った。

 そして花菱会と山王会を取り締まってきた繁田刑事役の松重豊(54)が「このそうそうたるメンバーの中で、僕だけが公務員です。今のご時世、このメンバーとにこやかに写真に写ると、職を失うおそれがある職業です」と語りだすと、会場が爆笑。「この5年間、アウトレイジの一員として生きられたことが幸せでした。次があるなと思う5年間が楽しかったので、これから先、どうして生きていこうかと思っています」と話した。

 国際的フィクサー、張グループの会長を演じ、独特の空気感を見せた金田時男(80)は、北野監督の友人の実業家。「ド素人の私がこの映画に出演いたしまして、二度人生を経験したような気持ちになっております。撮影中、監督がこうしろああしろとおっしゃらなくて、ただ思い通りにという感じだったんで、ワンシーンワンシーンが不安で不安でしょうがなかったです。大ベテランの皆さんの中でああいう役を頂き、本当に監督のおかげで元気が出ました。うちでセリフの練習していると、2歳の孫が僕が何かいうと『オイコラッ!!』と真似するようになってしまいまして(笑)。名前を呼ぶと、僕の顔を睨みつけて『オイコラッ!!』とやるので、何というか、孫との良いあれができました」と話、再び会場を爆笑させていた。

 北野監督は「(前作の際に)僕を映画に使ってくれと言われて、どうしようかと思いました。でも、パッと見れば、ここに並んでる役者さん以上に貫禄があって、芝居さえできればと思って台本を渡しました。前作は東日本大震災などがあって、撮影が延びてしまったんですが、その間の1年半、奥さんが毎日『大変だったな、大友』っていうセリフの相手をしたって(笑)。それが終わったと思ったら、今度は最終章に出て、またセリフが増えて、奥さんが本当に悩んでました(笑)。でも、撮影が始まればプロの役者さんに引けをとらない見事な存在感で」とその演技を讃えていた。

 張会長の側近、李を演じる白竜(64)は、「28年前に北野監督と『その男、凶暴につき』をやらせていただきました。あれからもう28年経つんですね。あの映画のイメージで飲み屋に行ったら、『あ、殺し屋がきた』と言われましたけど(笑)。でも北野監督がベネチアで金獅子賞を取られて、パーティーの後に『北野組、やってきてよかったね』って言ってくださんたんですね。……すごくうれしかったです。…またビヨンド、最終章にも出していただいて、もう感動しております…ありがとうございます」と感極まって声を詰まらせていた。

 張グループで、北野監督演じる大友を兄貴分のように慕う市川を演じるのが、大森南朋(45)。「監督のファンで、アウトレイジシリーズに出るチャンスはないものかと思っていて。でも蓋を開けたら、まず加瀬亮君が出ていて。少しの嫉妬を覚えまして。第二作でも、チャンスがあるんじゃないかと思って、一応僕なりの行動には出たんですけど引っかからず、劇場に観に行ったら、桐谷健太君、新井浩文君。嫉妬がまた大きく芽生えまして。少し恨みつらみも出てきました(笑)。そんな中、ついに最終章を撮るという噂を聞いて、ものすごくアプローチしました。僕にとっては夢が叶ったといいますか、最高の感情を持って現場に行きました」。

 シリーズ完結を惜しむ声に北野監督は「長続きさせようと思えばできたんですけど、一度死んだ人がまた出てくるわけにはいかないんで、一回締めで。あと、ヨーロッパに行くと『たけしは最近バイオレンス映画以外に興味はないのか』と言われて。もちろん興味はあるんで、次は純愛映画をと言って小説を書いたらこれがまぐれで当たってしまって。これをやって、まあ失敗すると思うんで、失敗したら、またバイオレンスに戻ろうと画策しておりまして。ありがたいことに、僕の映画は本当に日本を代表する役者さんがみんなOKしてくれるんで、とにかく僕は何もしなくても、台本さえ渡せば勝手に進行してしまうというわけで、まあ西田さんのアドリブには困りましたけど(笑)。これが一応、区切りとなってますけどまた何年かしたら日本の役者オールスターで飛んでもない映画を撮ってみようと」と、さらなる展開を匂わせていた。

(C)AbemaTV/撮影:野原誠治

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