北朝鮮の電磁パルス攻撃 高度100km以上での爆発で日本列島のほとんどが影響下に

 北朝鮮の朝鮮中央テレビは3日、「我々の水爆は、広大な地域に超強力電磁パルス攻撃まで加えられる、多機能化された核弾頭である」と発表した。すでに北朝鮮の労働新聞も、「核兵器の威力は一般的に衝撃波や放射能汚染だが、電磁パルス攻撃はそれらを凌駕する威力を示すだろう」と報じている。


 「電磁パルス攻撃」とは、迎撃の難しい高度100km以上の大気圏外で水爆を爆発させ、それによって生じるガンマ線と空気中の分子が衝突することで生じる電磁パルスによって、地上の通信機器や流通システムに壊滅的なダメージを与えるというものだ。この高度でミサイルを迎撃することは難しく、米国上空で実施された場合、被害は米国本土全域に及ぶとされている。共和党のギングリッジ・元下院議長は「電磁パルス攻撃は破壊的で、復旧にはおそらく何年もかかるだろう。議会は電磁パルス攻撃を、存続にかかわる最悪な攻撃のひとつを見なすべきだ」と訴えている。実際に、米シンクタンクの分析では、電磁パルス攻撃を受けた場合、車や鉄道、航空機などの輸送網、電気・水道などのインフラ、軍の通信能力など全てのシステムが破壊され、影響が1年間続くと、米国民の9割が飢餓や病気などによって死亡するという推計もある。

 9日放送のAbemaTV『みのもんたのよるバズ!』に出演した元自衛艦隊司令官の香田洋二氏は「1962年に行われた大気圏外の核実験でたまたまわかった現象。ただ、地上の医療機関などもやられてしまう可能性があるので、大気圏外での核実験はやめようということになった。1983年、アメリカのレーガン政権のSDI(スターウォーズ計画)でも、宇宙空間に核弾頭を上げておいて、任意の時にソビエト上空で爆発させ電気系統をダメにするという構想があった」と説明。


 元財務官僚の山口真由氏が「1976年、日本に緊急着陸をしたソ連のMiG-25(ミグ25)を解析したところ、一昔前の技術である真空管を使っていることがわかった。これは電磁パルス攻撃を受けても影響を受けないようにしていたという説がある」と質問すると、香田氏は「その可能性は高い。アメリカでも、重要な部分については、いまだに集積回路ではなく、わざと真空管を使用しているとも言われている」と回答した。

 もし仮に日本上空で電磁パルス攻撃を行った場合、北朝鮮にもその影響が及ぶ可能性がある。元防衛大臣の中谷元・衆議院議員は「携帯電話やパソコンなどの電子機器がまったく使用できなくなる状況を引き起こすと言われている。実は防衛省でも10年くらい前の平成15〜18年に電磁パルスについて研究をしていた。機材を守れるようなシールドの設置など、対応については効果を得ている」と明らかにした。

 また、香田氏は「大気圏外での爆発のデータを持っているのはアメリカとロシアだけ。我々は研究結果、シミュレーションに基づいて考えるしかないが、高度100〜200kmで電磁パルスを発生させた場合、日本列島のほとんどがその範囲内に入ってしまう」と指摘。その上で「北朝鮮と日本では、電子化のレベルが違う。電子機器の数も、ネットワーク、電力網についても北朝鮮はまだ少ないので、受ける影響は日本ほどは大きくないはず」とし、「北朝鮮はICBMに水爆を積むと言っている。。もちろん我々も安心してはいけないが、やはり主たる対象は米国で、そのインフラを無力化することが主眼だろう」と推測した。

 元駐韓国特命全権大使の武藤正敏氏は、「もしアメリカに手出ししたら自分たちも壊滅する可能性がある。北朝鮮はすでに"道連れ"という考え方になっているのではないか」とした。(AbemaTV/『みのもんたのよるバズ!』より)


▶次回『みのもんたのよるバズ!』は16日(土)20時〜生放送!

続きを見る

0コメント

  • 1000 / 1000