高杉真宙、大先輩・長谷川博己らとの共演に緊張 クランクアップは「飛び上がるほどの開放感」


 『トウキョウソナタ』や『岸辺の旅』などのヒット作品を次々に手掛け、国内外から高い評価を受ける黒沢清監督の最新作『散歩する侵略者』が9月9日から公開する。黒沢監督が、劇作家の前川知大氏が主催する劇団「イキウメ」の人気舞台にほれ込み、創作意欲を掻き立てられ映画化されたという同作品。第70回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品され、スペインで開催される第50回シッチェス・カタロニア国際映画祭に正式招待されるなど、公開前から注目を集めている。


 さらに、キャストは長澤まさみ、松田龍平、長谷川博己など日本を代表する俳優陣が名を連ねることでも話題だ。そんな豪華出演者の中で、侵略者の一人で謎の若者・天野を熱演した若手演技派俳優・高杉真宙に作品についての思いを直撃した!


クランクアップまで緊張しっぱなし 撮影終了時に「飛び上がるほどの開放感」

――侵略者という変わった役柄に挑戦されましたが、どんなことを意識して演じましたか?


高杉:最初は「侵略者って、なに?」というのが正直な感想です。台本を読み、原作のDVDを見ると、侵略者と言っても見た目は普通の人間だということがわかりました。だからこそ、本物の人間と侵略者の違いをどのように見せるかが一番の課題になりました。


――その課題をどうやって克服したのですか?


高杉:自分のなかで想像を膨らましていく過程で、監督から普通にしていたのにいきなり空気を変えるような違和感を随所に散りばめてほしいと指示をもらいました。急に立ち止まって振り返るときの無機質な視線とか、人間らしくない空気感を出せるように意識しました。


――共演者のかたと演技について話し合う機会はありましたか?


高杉:長谷川博己さんとは、長く一緒にいる機会が多かったので、作品に出てくる「概念の話」や役の関係性の話などをしていただきました。話をたくさんすることで、役柄の距離感が変化してきて、面白かったです。


――恒松祐里さんは唯一、高杉さんと同世代でしたね。また、同じ侵略者の役として共通のシーンが多かったようですが、どのような印象を持ちましたか?


高杉:初めてご一緒したんですが、すごく面白くてステキな人でしたよ。僕は緊張して一人で役のことを考えていることが多かったんですが、恒松さんはずっと明るくてイキイキしている感じでした。すごい大先輩に囲まれている状況に臆することなく、いろんな人に話しかけていて、うらやましかったです。自分とはぜんぜん違う姿勢が刺激的でした。


――高杉さんはカメラが回ってなくても緊張していたんですか?


高杉:初めての黒沢監督の作品ですし、共演するのは大先輩たちばかり。正直、台本をもらったときから、クランクアップまでずっと緊張しっぱなしでした。だから、撮影が終わったときには、もう、飛び上がるほどの開放感(笑)。もちろん、同時に今自分ができることをすべて出し尽くした達成感も味わいました。


――完成作品を観た感想を教えてください。


高杉:20歳という節目に、こんな素晴らしい作品に関わることができたことがとても幸せだったなと改めて思いました。自分の演技に関して言うと、やっぱり映画を見ているときにもずっと緊張しっぱなしでした(笑)。


演じたいのは“坊主”の役「戦争を描いた作品に関われたらいいな」

――今後もさまざまな役に挑戦されると思いますが、とくに演じてみたい役があったら教えてください。


高杉:17歳くらいからずっとなんですけど、坊主にしたいんです(笑)。


――坊主ですか?! それまたどうして?


高杉:やったことがないのというのが1番の理由なんですけど、役者だとなかなかプライベートでは坊主はできないので。


――坊主でどんな役柄を演じたいんですか?


高杉:いろんな作品を観ていく中で、戦争を描いた作品に関われたらいいなと思うようになりました。自分が体験したことのない時代、世界に立って、見る人たちにメッセージを伝えられたらうれしいという思いが強いです。


――坊主姿、楽しみにしています! 最後に、役者としての醍醐味を教えてください。


高杉:いろいろあると思うけど、やっぱり楽しい!それに尽きます。


――ありがとうございました!


インタビュー・テキスト:氏家裕子

写真:岡田誠


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