バズるためには"エロ"不可欠?壇蜜さん出演のPR動画で宮城県が炎上

■昨年炎上した志布志市は新CMを慎重に審査

 宮城県が作成した観光PR動画に、ネット上で賛否の声が上がっている。


 問題となっているのは、宮城県の涼しげな夏を女優の壇蜜さんがPRするというコンセプトの映像。観光客数が東日本大震災前の水準には戻っていないことから作られた。しかし、その内容は「肉汁とろっとろ・・・牛のし・た」「あっ、かめさぁ~ん」「上乗っていいですか?」「きもちいですかぁ~~」といった壇蜜さんのセリフが続き、ラストは「『あっ・・・・』という間にイケちゃう、涼・宮・城」の一言で締めくくられるというもの。YouTubeにアップされた動画の再生数は13日までに100万回を超えている。

 街で動画について意見を聞いてみると「まぁ品のないこと」「伊達正宗も悲しむなと」「宮城感が全然ない」といった意見がある一方、「私はいいと思う。そんな不快なものじゃないかなと」「おもしろい」「宮城に行ってもいいかな」と、特段問題視しないという人たちもいた。


 10日、宮城県の村井知事は会見で「可もなく不可もなくというのは関心を呼びません。賛否両論あったことが、逆に成功につながっているんじゃないかなと」とコメント。県も動画の公開を中止にするかどうかについて現段階では検討していないという。


 自治体のCM表現を巡っては、別の自治体でも同様の騒ぎがあった。昨年9月、鹿児島県志布志市がふるさと納税を募るために公開した動画では、黒い水着を着た女の子を名産のうなぎに見立て、きれいな水で大事に育てられていく様子を表現、再生回数は36万回に及んだ。しかしネット上を中心に「性的なイメージを想起させる」といった批判が殺到、わずか5日で公開中止となった。


 志布志市の職員は「女性蔑視、性的といった意図はなかったが、このままでは生産者に大きな迷惑をかけるということで取り下げた。基本的に(炎上商法など)そういったところは狙ってはいないが、結果的にそう取らてもしょうがないのかなと」と話している。


 そんな志布志市は先月27日、新たな動画を公開した。「公の市が出す動画なので、女性蔑視の視点とか、別の視点で(今回は)本当に公に出していいのかというところを審査した」(前出の職員)。公開から2週間ほど経ったが、市民からの批判の声はないという。ただ、再生回数は去年の動画に比べると十分の一以下にとどまっている。


■ハフポスト日本版・竹下隆一郎編集長「エロに頼らない新しい表現を」

 13日放送のAbemaTV『けやきヒル’sNEWS』に出演したハフポスト日本版の竹下隆一郎編集長は、インターネット上ではとかく再生回数や閲覧数が重視される傾向があることについて「数字だけを見れば、真面目にした方が見られない、エロいほうが見られるので良い、と思われるかもしれないが、動画を見て本当に故郷のことを知ってくれた人たちはどのくらいいるのか、ポジティブな反応はどのくらいあったのか。とにかく派手で批判を呼ぶものを出せば一見成功したように見えてしまう現状を問い直す必要がある」と話す。

 宮城県の動画について竹下氏は「人によって見方は違うと思うが、言葉遣いや、男性と思われるキャラが頬を赤らめ照れた表情を見せるのは、性的な切り口を意識していたと思われても仕方ない。壇蜜さんのイメージが強く、宮城県についてのことが何もわからなかった」と苦言を呈した。

 さらに竹下氏は「今まで女性を性的な存在、癒やす存在として見ていた男性中心の社会というものが浮かび上がってきた。確かにエロを描く映画や小説はあるし、それも大事な芸術な一部だが、今回はだめだと思う。なぜなら、本来の目的である地方のPRにエロは関係ないからだ。また、志布志の動画のように、少女と性的なものを連想させるようなものに対しては、児童買春や児童ポルノに結びつくものとして海外から強い批判が起きているので、特に自治体は気をつけなければいけなかった」と指摘。「批判的なコメントをすると息苦しい社会になってしまう懸念もあるとは思うが、昔ながらのエロに頼らない新しい表現、視聴者の先を行くクリエイティブなものをアピールしてほしい」と訴えた。(AbemaTV/『けやきヒル's News』より)


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