武田鉄矢で復活「水戸黄門」 知られざる伝説回と代々レギュラーのこだわり

(水戸光圀役、俳優・武田鉄矢 [画像は(C)BS-TBS])


 2011年に最終回を迎えた長寿番組「水戸黄門」が、武田鉄矢主演で10月からBS-TBSでレギュラー放送されることが明らかになり、話題になっている。


 武田は「いつでもどこでも庶民の味方であって親しみやすい、水戸光圀でありたいと思います」と水戸黄門役への思いを語っており、復活する「水戸黄門」では武田さんが水戸光圀を演じるほか、そのほかのキャスト陣も一新する予定で現在キャスティング中だという。


 「水戸黄門」は1969年8月に放送を開始した長寿番組で、2011年12月に第43部の最終回を迎えていた。第43部では主人公の水戸光圀を里見浩太朗、格さんを的場浩司、助さんを東幹久が演じ、最終回スペシャルでは疾風のお娟を演じた由美かおるら懐かしい顔ぶれが登場。由美は2年ぶり201回目となる入浴シーンを披露し、横内正ら歴代の格さんから“現”格さんの的場にリレー形式で印籠を手渡すなどサプライズシーンもあった。


 1969年8月4日に放送を開始し、2003年12月15日で放送1000回を迎えた「水戸黄門」は、世界でも類を見ない長編TV番組であり数々の逸話やエピソードが残されている。


 基本的なストーリーの流れは、水戸光圀(水戸黄門)が家臣の佐々木助三郎(助さん)、渥美格之進(格さん)らとともに諸国漫遊の旅先で世直しをするというもので、クライマックスでは光圀一行が悪人一味の前に現れて悪事を暴露し、光圀一行対悪人一味の大立ち回りとなる。一味があらかた打ちのめされた頃合に、助さんまたは格さんが葵の御紋の印籠を掲げて一喝すると、悪人一味は土下座して平伏。そこで光圀は裁きを仰せ渡し、悪人一味が観念する。


■印籠が登場しない回も 「水戸黄門」のレアパターン

 「水戸黄門」はこのような筋書きの黄金パターンが確立されていたが、シリーズ第1話などで印籠の登場しない回や、刃を向けてきた悪人に対してそのあまりの悪辣ぶりに怒りを露わにした光圀が自ら斬り捨てて成敗したという例も非常に稀であるが存在している。


 例外的に「偽黄門様」が登場するパターンもあり、「光圀一行が身分を隠して訪れる」と噂されている地方で光圀一行とは無関係の老人と2人の青年が、光圀一行と勘違いされるというもの。実はこの「偽黄門様」には新しく光圀役に据える場合に光圀役にふさわしい俳優候補を決めるようなオーディション的な目的もあったという。


 事実、二代目の西村晃は東野黄門時代に偽黄門を演じた事があり、三代目の佐野浅夫は西村黄門時代に偽黄門を演じていた事がある。また、五代目の里見浩太朗も若い頃は何度か偽黄門を演じたこともあった。なお小松政夫は唯一複数回偽黄門としての出演経験があり、第20部、第21部、1000回スペシャルで計3回偽黄門として登場している。


■実は代々異なる「黄門様」のこだわり

 初代光圀の東野英治郎は、西村晃が偽黄門で出演した際に「西村、おまえ、俺の役を取りに来たんじゃないだろうな」と語りかけた事があったという。その言葉通り、間もなく東野は黄門役を降り、西村が二代目に選ばれた。


 1992年、二代目黄門役の西村晃が降板した際、スタッフは長年佐々木助三郎役で活躍した里見浩太朗に三代目黄門役を打診したが、「まだ白髪をかぶる役はやりたくない」という理由で断られたため、代わりに佐野浅夫が三代目に選ばれた。里見が黄門役になるのはそれから10年後の2002年のことである。


 三代目の佐野浅夫時代では、悲願成就したり、あまりにもやるせない結末を迎えてしまうシーンなどを見届けた光圀が感涙したりする話が度々登場している。佐野自身は黄門就任の際、「今まで黄門様は涙を流した事が無い。だから涙を流せる黄門様を目指したい」とコメントしている。


 四代目の石坂浩二は史実に忠実な黄門様を目指し、「あごひげを不採用」「白髪の割合を縮小」といったそれまでのシリーズとの差別化を図る試みを提案したが、後の里見時代には元のスタイルに戻された。


 時代考証面での噂として、うっかり八兵衛がコーヒーを注文した、明治以降の歌を口ずさんだ、「ご隠居、ファイト!」「この宿はサービスがいい」「今がチャンス」など使われる筈のない言葉を使っていたと都市伝説的にいわれていたが、八兵衛役の高橋元太郎はこれらを否定。『トリビアの泉 ~素晴らしきムダ知識~』で、この噂が取り上げられた際、八兵衛が出演した880話分を実際に調べたが、この種の「うっかり」は存在しなかったことが確認された。


 実はこれには元ネタがあり、第1部15話「旅烏の子守唄」に出演した渡哲也が茶店で湯飲みを受け取った際、思わず「サンキュー」と言ってしまいNGになったという逸話が愉快なエピソードとして長らくスタッフ間で受け継がれた事から、話に尾ひれがついて流布したのが真相と思われる。


 「水戸黄門」の放送開始当初は、前編と後編に分かれた2週続きのストーリーが多かったが、このドラマは高齢の視聴者が多く、「2週続きのストーリーでは前編の内容を覚えられない」とか「自分は高齢で来週まで生きていられるか分からず、後編を見る前に死んでしまったら悔いが残る」などといったクレームがあったため、第17部を最後に基本的に1話完結となったという。


 全1227回の平均視聴率22.2%。最高視聴率は1979年2月5日に記録した43.7%で、「積木くずし」最終回の45.3%に次いで民放ドラマ史上2番目の高さだった。


 42年の長きに渡って愛された、国民的ドラマの「水戸黄門」。六代目の武田鉄矢がどのような黄門様を演じるのか、注目が集まる。

(C)BS-TBS

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