脱北者3万人で臨時政府? 金正男氏殺害の韓国裏事情

 ソウル近郊の会社経営者で脱北者である金柱聖(ルビ:キムジュソン)氏に金正男氏殺害のニュースに対する韓国国民の様子、メディアの報じ方について聞いた。金柱聖氏は日本生まれで、中学生の時に帰還事業で北朝鮮に渡り、30年ほど住んだ後、脱北したという経歴の持ち主だ。


 金氏は「韓国の国内情勢が大変な時にこのような事件が起きて、安全保障を強めるべきという全体の流れがある」とし、一般市民の間には北朝鮮の核、ミサイルなどに強い不安があると述べた。

 また「(金正男の)亡命説はなくはない。韓国にきている脱北者は3万人で、こちらに来ている脱北者が臨時政府のような集まりを作ろうとしている。それを作ったとして、その長に金正男氏を据えるということになると韓国政府にとっても北朝鮮を崩壊させる奥の手になるのではないかと。だからこそ亡命説が出るのは当たり前」。世界各地にいる脱北者代表が昨年、ソウルで会議を開き、今年も開催予定という。


 20年前には今回の事件ともつながる暗殺事件が起きている。故・金正日総書記の義理の甥である李韓永(ルビ:イ・ハニョン)氏が殺害される事件が1997年に起きているが、李氏は1982年に韓国に亡命し、1996年に金一家の暴露本を出版した。そして1997年2月15日に身を寄せていた友人宅前で北朝鮮の工作員に銃撃されて死亡している。

 デイリーNKジャパン編集長の高英起氏は、この事件の背景について「1996年に出した金一家についての暴露本、これが世界で初めてだった。これが金正日氏の逆鱗に触れたとされている」と解説。当時としては、知られていない情報ばかりだったという。さらに高氏は自分の想像だと前置きした上で、「正男氏がもし亡命を決意していたとするならば、韓国に行ってもっと自由にやりたいという意思があったかもしれない」と話した。


 金氏は韓国国内の脱北者が今回の事件で身の危険を感じているかどうかについて「北朝鮮は脱北者の“殺人リスト”を作っているとされていて、そのリストに載っている人物が殺されそうになった事件が実際に起こっています」。北朝鮮の人権問題を国際社会に発信している人物などがその対象だ。「今回の粛清は続いていくと思います」とし、金正男氏の家族に危険が及ぶ可能性があるとしている。(AbemaTV/AbemaPrimeより)


(C)AbemaTV


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