金正男氏殺害の理由 北朝鮮から”指名手配”の専門家が3つの仮説

 金正男氏殺害事件に関してマレーシア警察当局は、15日に逮捕されたベトナムのパスポートを所持していた女、ドアン・ティ・フオン容疑者に続き、実行犯とされるもう1人の女も逮捕したと発表した。新たに逮捕された女はインドネシア出身で、シチ・アイシャと表記されたパスポートを持っていた。


 現地メディアによると、ドアン容疑者はもう1人の女と旅行に来ていたといい、男4人から「悪ふざけをしよう」と誘われ、ハンカチで正男氏の顔を押さえたという。ドアン容疑者はネットアイドルをしていると供述しているとの報道もあり、6人の素性や生死を含め情報が錯綜している。

 また韓国メディアによると、逮捕された女2人は北朝鮮偵察総局の傘下で10代から20代の女性で構成されている「ボタンの花」という小隊の女工作員だとしている。韓国政府によると、金正男氏について5年前から北朝鮮による暗殺計画が本格化。事件は暗殺の見方が強まっている。


 遺体の行き先について、16日午後になってマレーシアの副首相が会見を開き、法的手続きに従って北朝鮮側に引き渡す意向を示した。


 金正男氏殺害の理由について、脱北者取材のため北朝鮮から過去2回指名手配されたデイリーNKジャパン編集長・高英起氏は複数の説があると指摘した。


 1つ目が“正男氏韓国亡命阻止説”「殺害される2日前の11日に韓国のある新聞が“金正男氏が亡命を企てている”というスクープ記事を出した。北朝鮮当局も当然、チェックしている。彼が亡命してはまずいということで決行したのではないか」と高氏。金正男氏は現段階で権力を脅かす存在ではなかったが、将来そうなる可能性があったこと、また母親は違うが実の兄弟が亡命するとなると金正恩氏にとっては最大の屈辱になることが根底にあったのではと説明した。

 2つ目が“中国護衛隊機能せず説”で高氏は「金正男氏は基本的にはマカオにいて、中国が保護、護衛していると言われていた。しかし今回マレーシアということで、さすがにいくら中国共産党でも他国では動きが鈍らざるを得ないということで隙をつかれたのではないか」と解説。さらに中国が正男氏を立てて新しい政権を作るという話については「それはフィクションで中国としては単純に価値の高い交渉カードとして確保していただけで、それ以上でも以下でもない」とした。


 3つ目の“行き過ぎた忠誠心説”について高氏は、可能性は低いと前置きした上で「金正恩氏ではなくて現場レベルで忠誠心競争、自分たちの判断で成果を出して、後で褒めてもらうという説」だと話した。(AbemaTV/AbemaPrimeより)


(C)AbemaTV


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