「ブラック部活」で疲弊する教員たちの実態

 いま、教員たちが「ブラック部活」に苦悩している。

 土日も部活の指導で休みが取れず、その上、平日の残業代もない。休日出勤の手当もバラバラで、およそ3000円というケースもあるという。


 27日に連合総研が開催したシンポジウムでは、全国の公立小中学校4500人 を対象にしたアンケート調査を公表した。


 それによると、1週間の労働時間が60時間以上だった教員は、小学校で7割超、中学校で9割 という数字が出ている。また、家族との夕食が週に1〜2回以下という教員は5割以上にのぼった。これは、民間企業の2割と比較してみても、圧倒的に多い数字だ。

 日本の教員の勤務時間の長さは、海外と比較するとより目立つ。OECDの調査によれば、各国の1週間の勤務時間が平均が38.3時間であるのに対し、日本の中学教員は53.9時間に達する (OECD国際教員指導環境調査(TALIS)調査・2013年)。また、1週間あたりの部活の指導時間も、各国の平均は2.1時間 だが、日本では7.7時間にのぼっている。

 今月、松野博一文部科学大臣は「土日に休養日を設定していない学校が4割以上との結果を受け止め、休養日の適切な設定を求める通知を発出する」とし、休養日を適切に設けるよう通知した。


 スポーツライターで、中学生の野球チームの監督を務めている小林信也氏は「部活動があいまいな存在になってしまっている現状がある。サービス残業というような形ではなく、正式な労働として取り扱い、その他の労働時間を削る価値もあると思う」と指摘した。


 PTA活動を経験したこともあるというコラムニストの河崎環氏も「部活動の時間を差し引いても、教員は業務量自体が多い。PTA活動を通して、いかに教員たちが家に帰れていないかを目の当たりにした」とコメントした。

 元教員 の本間さん(仮名)は「部活動の指導をしたくない先生もいる。ひどいケースだと、野球部の顧問を任された教員が野球の経験もないこともある。まずはその実態を受け止め、あくまで教員、生徒ともに任意での部活動をさせることが解決策に繋がる。そして文部科学省が提案した、外部から指導の人員を招聘する"部活動指導員"にも期待している」とコメントした。


 負担は教員だけのものではない。一部の地域では、生徒の部活への入部を義務付けているところもある。連日の長時間練習による疲れ、理不尽な指導、体罰、そして自殺に至るケースもあるという。


 ようやく光が当たり始めた教師の労働時間の問題。改善は急務だ。

AbemaTV/AbemaPrimeより)

(C)AbemaTV

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