「本物と同じ容器に」…身近に迫る偽造薬品、対策はあるのか

 奈良県内に薬局チェーンで、C型肝炎治療薬の偽造品が本物と同じ容器に入れられて出回っていたことが分かった。今月、処方された患者が服用前に錠剤の色が正規品と違うことに、事件が気付き発覚した。


 偽造品が見つかったのは「ハーボニー配合錠」。2015年9月に販売が開始された薬で、一錠が約5万5000円と高額だが、助成制度の適用で28錠入りが1〜2万円の自己負担で利用でき、現在7万人以上が利用している。入院の必要もあった従来の「インターフェロン治療」をしなくてよい、「インターフェロンフリー治療薬」の一つだ。

 厚生労働省の発表によると、偽造品は別の店舗のものとあわせ、これまでに5本が見つかっている。健康被害の報告はないということだが、同省は詳しい流通経路を調べるとともに、偽造品が出回らないよう自治体に注意を呼びかけている。


 薬局だけではない。ネットでの流通が加速したことで、偽造品を服用してしまう危険も高まっている。近年、医師の処方箋が必要な薬や日本では未認可の薬も、"個人輸入"という形で入手が可能な状態になっている。


 しかし、ED治療薬を製造販売する製薬会社4社による合同調査では、ネット購入のED治療薬のうち40%がニセモノだという結果が出ている。また、ユーザの97.5%は「ネット上には偽造品が出回っている」と認識している一方、87.7%は「自分が購入したのは本物だと信じている」と答えたという調査結果もある。


 東京大学特任准教授の五十嵐中氏は、ネットで買った薬のうち成分表示どおりの薬は10%しかなく、医師による処方もないため、人それぞれの体質や健康状態、すでに服用している薬との相性などから、副作用のリスクもあると指摘する。


 今回の「ハーボニー配合錠」の事件について五十嵐氏は「本当にだまそうと思って、組織的に偽造しようと思っているならもっと精巧に作ったはず。今回のように明らかに分かりやすい偽物というケースは特殊なのかもしれない」と話す。


 では一体、偽造品に対してどのような対策をとればよいのだろうか。五十嵐氏は「お薬情報シートには、"どんな薬なのか"ということや、副作用の注意について書かれている。薬を飲む前にそれらをしっかり読んでほしい」としている。(AbemaTV/AbemaPrimeより)


(C)AbemaTV



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