日本も分析できていない?トランプ新政権で日米関係はどうなるのか

 先月17日 、ニューヨークにいるトランプ次期大統領を訪問した安倍総理 。訪問後、「トランプ次期大統領はまさに信頼することのできる指導者であると確信した」と語った。しかしながらそのわずか4日後、トランプ氏は「私はアメリカに災難をもたらす可能性のあるTPPからの離脱通知を発令する」と冷水を浴びせるかのように、大統領就任当日にTPPから離脱することを宣言するビデオメッセージを公開した。

 トランプ氏を訪問後、安倍総理は「トランプ氏の人柄は選挙中に演説していた時とは全然違った。恐るべき社交性で人の話をよく聞く」と語った。またTPP推進の方針を示し「そのためにも早くお目にかかりたい」と来月27〜28日にトランプ氏との首脳会議を調整中 ということだ。


 さて、トランプ新政権の発足により日米関係はどうなっていくのだろうか。


 アメリカ抜きでのTPPは「絶対にできない」と主張するのは民進党参院議員の杉尾秀哉氏 。「アメリカ一国でも抜けたら今の形でのTPPはできないためアメリカ抜きでもう一回(新しいものを)作るか」と述べた上で、別の枠組みや二国間のFTAなどの可能性もあることについて語った。

 一方で自民党参院議員の青山繁晴氏 は「アメリカの大統領がやめと言ったら日本の国会もやめなんて、そんなバカなことはない」とした上で「日本は日本でやって、それをアメリカに突きつければいい」と語る。


 TPPにはアメリカが入っていなくても、それ自体にメリットはあるという。「中国に対する一つの封じ込めの面もある。経済だけではなく、戦略的側面もある」とコラムニストの吉木誉絵氏は語る。


 またTPPについて考える際に考慮すべき点が、日本の農協だ。「外に出ていく輸出産業になれば農業はお荷物ではない」と語る青山氏。「自民党議員だが関係なく公平にいうと」とした上で、「農水省のしてきたことは間違っていて、零細農家を潰して大規模にすると。だが大規模にしてアメリカに勝てるわけがない」と述べた。


 「零細農家が果物など価値の高いものを農協に関係なく輸出できるようにすれば」若い農家にも生きがいが出来るとのことだ。これに続き、「若い人がものすごく参加しやすくなる」と吉木氏。また人手不足などで「このままだと日本の農業は担い手がいない」とし、TPPに関係なく日本の農業体制を変えていく必要があると杉尾氏は示唆する。

 トランプ新政権発足にあたり、TPPともう1つ考えておかなければならない点がある。駐留米軍問題だ。


 トランプ氏は大統領選で「日本が駐留米軍経費の全額を負担すべきだ。応じなければ米軍撤退もありうる」と発言し、日本の核武装容認も示唆した。


 また22日、沖縄・名護市で行われた米軍北部訓練場返還式典に 出席した菅官房長官も 「この度の返還は沖縄の負担軽減に大きく資するものと考えている」と述べたように、国は“復帰後最大の返還”と胸を張るが実際沖縄県の負担する米軍基地の割合は4ポイント減ったのみ。依然7割以上が集中している。さらに返還の条件として集落周辺に6つ のヘリパッドが移設され、今月13日 に不時着事故があったあのオスプレイが年420 回使用する予定だ。沖縄県の翁長知事はトランプ新政権について「沖縄側からすると期待をしたいなと思っている」とした上で、「基地問題、どういうふうにいくかわからないがいわゆるこう着状態というような政治はしないのではないかなと思っている」と期待を寄せている。


 この問題について「客観的な根拠で負担を考えるべき」と語るのは青山氏。普天間のような目立つところばかりではなく、本当に生活を圧迫しているところはどこか考える必要性を主張。「本当に考えられなければならないことはあまり報道されていない。いつも同じ話ばかりで、それの根拠が違うからいつも話がすれ違う」と述べた。

 一方、杉尾氏は「トランプ新大統領が、例えば基地の政策を取ってもどういう政策を取ってくるのか、これまで話してきたことと実際に大統領になってからとでは全く分からない」と述べる。まだ日本も分析できていないのではないかと語った。


 トランプ氏が駐留米軍の経費について語ったことに関して、「日本は7割5分負担している、韓国は4割しか負担していない」とした上で、今の段階でも他国より圧倒的に多く「あと2割5分なら出しても良い」と述べる。


 トランプ新政権発足により日米関係は一体どうなるのか。来年1月20日に就任予定のトランプ氏、その動向に今後も目が離せない。

(C)AbemaTV

続きを見る

0コメント

  • 1000 / 1000