元ニートが「木こり」に!? これからの生き方とは

 「紹介したい人がいるんですけど。こんな生き方をしている人もいるって」


 慶應義塾大学で特任講師を務める傍ら、"全員がニートで取締役"という「NEET株式会社」を立ち上げた若新雄純氏がそう言って向かったのは、福井県福井市。山道を車で行くことおよそ40分、そこにいたのは久森章裕さんという27歳の若者だ。


 久森さんの職業は「木こり」。木を切って木炭を売ることを生業としている。一見職人っぽく見える久森さんだが生まれも育ちも実は神戸市というシティ・ボーイだ。


 「僕は執着しちゃう人間なので、いったん(会社に)入ったらそのままズルズルいってしまう気がした。そういうのは今後生きていく上であまり良くないのではないかと」と振り返る久森さん。いい会社に入っても「いつ潰れるかわからない」という理由から、大学卒業後も定職につくことはなく、友人の家でおよそ2年間居候していたという「元ニート」だ。


 そんな久森さんに転機が訪れたのは去年。若新氏が地元である福井県鯖江市と企画した「ゆるい移住」というプロジェクトに参加したことがきっかけだった。


 「『家賃無料 何もしなくていいです』と書いてあって、俺が行ってもいいんだ!と思って」と笑って語る久森さん。元々田舎や山林に興味があったわけでもなく、「とにかく楽して生きたい」という思いから参加したという。


 若新氏は「久森さんみたいな人が増える予感はしていた。働くことそのものに疑問を感じている人が増えているだろうと思ったから、まずは何があるかわからないけど地方の町・田舎をすごい気軽に体験してもらって気に入った人がいれば残ってもらえるみたいな。そういう政策をやった」と、「ゆるい移住」企画を行った意図を説明する。


 なぜ久森さんは福井に残ることを決めたのだろうか。


 「それまでの経歴がふわふわしていた分、ある程度一定期間、何かをやってみる経験があってもいいんじゃないかと思って。相手が自然なので執着するモノもない感じがいいのかもしれない。地域の人とやっていることで充実感はある」。

 現在収入はゼロの久森さんだが、山間の集落にある空き家を無料で借りて一人で生活している。家にある食料はほぼ全て貰い物だそうだ。木こりだけでなく、木炭作りの土釜を地域の人と協力して製作するという活動を行っている久森さんにとって、そこでの暮らしは確かに充実したものとなっているのだろう。


 「長い期間をかけて何かをやろうとすると絶対、人の協力が必要になるということを学んだ。人間関係を作っていくのは面白い」と笑顔で語った。


(C)AbemaTV

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