親友の遺体、何も並んでいない店舗… 7歳の少女が伝え続けるシリア・アレッポの現実

 5年に及ぶ内戦での死者はおよそ30万人にも及ぶと言われているシリア。停戦合意が交わされ、民間人や反体制派の撤退が始まったシリア北部の都市アレッポから世界に、Twitterでメッセージを発信し続けた7歳の少女がいた。

 少女の名は、バナ・アラベド。


 「みなさんこんにちは。私はアレッポと身をともにします。この包囲攻撃の中、もし爆撃がなければ、私は日曜日に生きていられるよう、精一杯頑張ります」


 アラベドさんは、激しい空爆をうけるアレッポで家族とともに暮らしてきた。彼女のTwitterには、彼女が見たシリアの現実があった。


 「今、爆弾が落ちてきた」という書き込みと空爆の動画。

 「私たちの隣の家です。私は自分の家に爆弾が落ちたのだと思いました。誰かが中にいたのかはわかりません」という書き込みと、隣の家が爆弾によって崩壊している画像。

 「私は今夜、死ぬかもしれません。この爆弾が今、私を殺すかもしれません」という書き込みと、真夜中にはじまる空爆の音に怯えている少女の動画。


 政府軍に包囲されているアレッポには、物資が届かない。


 「今日、私は甘いお菓子を買いに行ってみたの。でも何もなかったわ」


 お店に何も並んでいない映像が世界に発信されていた。


 こんな厳しい状況のなか、子どもらしい一面を見せる日も。


 「今日は幸せなの。なぜかって? 考えてみて。あなたは今何しているの?」


 という投稿に添えられていたのは、乳歯が抜けて得意げな表情を見せる少女の画像。本を読んだり、絵を描いたり等、あどけない姿を見せることもあった。しかし、そんな少女の穏やかな日常が、よりシリアの現実をリアルなものにさせる。


 「私は泣いています。これは今日あったこと」という投稿には、彼女と同世代の男女の遺体の写真が添えられていた。

 「今朝、学校へ行く途中、爆弾が落ちてきて殺されたの。見て。彼の学校のカバンを。神様、私は泣いています」。元気に学校に行くはずだった少年の遺体の写真。

 「親愛なる世界へ。今晩私は泣いています。これは爆弾で殺された私の友達。涙が止まりません」。大好きだった友達の遺体の写真。


 これが、アラベドさんが暮らす、シリアの現実なのだ。死と向き合う7歳の少女は、世界の大人たちにこんな問いを投げかけた。


 「なぜ彼らは私たちに爆弾を落とすのでしょうか。そして、無実の人たちを毎日殺すのでしょうか」


 ジャーナリストの堀潤氏は「このような現実は彼女のTweetとともに始まったことではない。今まで我々はこういったことに目を向けられていたのか。NGO等への支援というのは日本国内でできる。我々はもっと知るべきだし、もっとアクションを起こすべきだ」とコメント。「現地のシリア人ジャーナリストのツイートで、アラベドちゃんと家族はようやくアレッポから安全な地域に退避できたと発信しており、これが本当だったら安心できること」と語った。


 また「アサド政権を支持しているのはロシアのプーチン大統領だ。日本では先日の日ロ首脳会談では北方領土のことに目を向けていたが、近視眼的になってしまいがち。しかし欧米ではいかにアサド政権の支持をやめさせるか、という抗議運動も行われている。僕達の目は近視眼的になっていないか、ということを考えなければいけない」と述べた。


 たった3000円、『国境なき医師団』に寄付すると、126人分の安全な水を送ることができるという。小さなアクションが、本当に困っている人にとって、とても大きいものになる。我々ひとりひとりがこういった現実に目を向けて考えるということが、根本的解決の第一歩になるのではないか。

(C)AbemaTV

続きを見る

0コメント

  • 1000 / 1000