オスプレイは「墜落」したのか、「不時着」したのか 表現をめぐって議論に

13日、米軍普天間基地所属のオスプレイが沖縄県名護市の住宅地に近い海岸で不時着、大破し、乗員5人のうち2人がけがをした。この事故をめぐっては、各メディアの見出しの表現が分かれている。


テレビはNHK、日本テレビ、テレビ朝日、フジテレビ、TOKYO MXが“不時着”、TBSが“墜落”から“不時着”に変更。新聞では全国紙が“不時着”、沖縄タイムス、琉球新報が“墜落”としている。


古田大輔・BuzzFeedJAPAN創刊編集長はこの違いについて、「現場の写真、映像を見た人は『これは墜落でしょ、不時着は変じゃないか』と思うでしょう。防衛省の発表が不時着となっていて、それを各社がそのまま使っているという形。BuzzFeedが防衛省の広報担当者に、なぜ墜落ではなく不時着と表現したのかを聞いたところ、アメリカ軍からそのような説明を受けているから、ということだった」と話す。


古田氏は、防衛省の認識として”墜落”と”不時着”には明確な差があり、その判断のポイントはパイロットの意思だと解説する。パイロットが明確な意思を持ってそこに降ろしたのであれば”不時着”で、機体がコントロールを失いパイロットの意思と関係なくそこに落ちたのであれば”墜落”だということだ。つまり、不時着か墜落の判断に機体の損傷度合いは無関係だ。


各社の報道については、機体がコントロールを完全に失い、パイロットの意思が働かなければ死者が出ていた可能性もあるが、今回はそうではないため、防衛省も”不時着”と発表、それを各社が使っているという状況だろうと説明した。


この問題について古田氏は「一番びっくりしたのは、報道各局が”不時着”で揃ってしまったこと」と指摘する。各社がそれぞれ考えて”不時着”という表現を選んだのか、それとも防衛省の発表が”不時着”だからそのまま”不時着”になったのか、そこには大きな違いがあると指摘する。


では、米メディアはどう伝えたのか。ABCニュース、ニューヨークタイムズ紙、ワシントン・ポスト紙はAP通信の記事を配信しているため、「US military Osprey crash-lands off Okinawa,no fatalities」=「米軍機オスプレイ 沖縄で不時着 死者なし」という同じ見出しになっている。


"不時着"と"墜落"に表現が分かれていること、またその表現を巡ってこれだけの議論になるのは、沖縄の米軍基地に対する賛成・反対の象徴的な存在にオスプレイがなっていることの表れなのかもしれない。

(C)AbemaTV

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