「カジノ法案」夢の成長戦略か、禁断の果実か?

 野党が「暴走」と批判する、いわゆるカジノ法案。今週、野党3党 が退席するなか、自民・維新 などの賛成多数で可決された。ホテルや国際会議場とも一体化したIR(統合型リゾート)の建設をめざす基本法案は、衆議院で可決 された。その審議・採決の過程に加え、推進派の自民党議員谷川弥一氏 の態度も問題となっている。少ない審議時間にもかかわらず、早々と質問への応答を切り上げ、夏目漱石の作品を紹介して12分もの時間を使用した。政府は12日に参議院で参考人質疑を行い、14日の会期末までに成立させる方針だ。

 日本人にあまり馴染みのないカジノであるが、世界の多くの国では合法とされている。カジノはメリットも多く、観光客増加、地方創成、雇用再生などが期待できる。今回安倍総理が強く推し進めているこのカジノ法案の行方は、アベノミクスの評価を大きく左右するといっても過言ではなく、世界からも非常に注目されている。


 カジノ法案推進派の自民党平沢勝栄氏 は、シンガポールなどに倣った統合リゾート(IR)の建設を肯定的に話す。一方で反対派の日本共産党、大門実紀史氏 は、「まず民営賭博というのは刑法で違法とされている上、IRはカジノなしで作るべきだ」と主張する。


 だが、世界のカジノを取り巻く情勢は厳しい。アジアで次々とカジノ建設が行われ、過当競争が進み、ターゲットの中国富裕層もかつての勢いがなく、客の奪い合いとなっている。課題もある。ギャンブル依存で賭けに負けて路頭に迷うものも多く出ているのだ。韓国では、自殺者や行方不明者が多く出るなど、深刻な社会問題にもなっている。

 ここでジャーナリストの七尾藍佳氏 は「ラスベガス型とマカオ型は明確に分けて認識されるべき」と話す。前者はギャンブルからの収益は低く、後者はほぼギャンブルが収益。韓国の施設も後者型である。日本で検討されているのは前者であるから、日本国民のカジノに対する抵抗感をいかに払拭し、良いイメージで導入できるかどうかにこの一連の政策の命運がかかっている。また、依存症に関しては、「1年以内に必要な法制上の措置をとる」という付帯決議がなされており、国会で議論が始まっている。 


 日本は国際会議の開催がほかの先進国と比較して極端に少ない。それは「日本に会議後に楽しむ場所が少ないからだ。今回のカジノ法案の可決は日本のエンターテインメント文化が伸びるチャンスではある」とコラムニストの吉木誉絵 氏は指摘した。

(C)AbemaTV

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