「ユーザのためのコンテンツを」キュレーションサイト問題でメディアに警鐘

 キュレーションサイトを巡る問題が波紋を広げている。


 大手IT企業・DeNAの南場智子会長は7日に会見で「いつから医療情報を扱うようになったのか、愕然としたという事実はございます。」と発言、医療系まとめサイト「WELQ」をはじめ、同社が運営するキュレーションサイトの問題点について上層部が認識していなかったことが明らかになった。


 この問題は、他の企業が運営する"まとめサイト"やキュレーションサイトにも影響が及んでおり、リクルートホールディングスが、グルメや美容などの情報サイト「ギャザリー」は記事の一部を事実確認のため非公開としたほか、アニメ情報サイト「アニプラ」など合せて4つのサイトの全記事を非公開とした。


 また、サイバーエージェントの「Spotlight」「by S」が医療や健康に関わる記事を非公開に、KDDI子会社のSupershipが運営する「nanapi」も、同様に一部の記事を非公開にしている。

 医学部を卒業後、編集者・ライターとなった朽木誠一郎氏は、「健康・医療情報の分野ではYahoo! JAPANが運営する『Yahoo!ヘルスケア』『Yahoo!家庭の医学』といったサービスは症状や病名から検索もでき、医師の監修も行われるので、情報の正確性も担保されいる。このようなサイトも実はたくさんあるのだが、残念ながらインターネット上での認知度は低い』と語る。


 著作権や内容の信頼性の観点から社会問題化する「まとめサイト」「キュレーションサイト」の問題。正確性に関わらず、ソーシャルメディアや検索エンジンに強いサイトが"拡散の嵐"を巻き起こしてしまうネットの中で、何が正しく、一次情報なのかを見分けるのは非常に困難になってきている。

 ソーシャルカンパニー代表の市川裕康氏は、情報の見極めの点では検索の仕方が大事だと指摘する。同氏は検索エンジンの結果の中でも、直近の情報かつNHK・日経新聞・朝日新聞など、取材時に確かな裏取りを行っている報道機関の情報を中心に収集していると、自身の情報収集法を紹介した。

 これに対し、東洋経済オンライン編集長の山田俊浩氏は「情報の出どころが東洋経済オンラインだから、朝日新聞だからと、権威を信用してその情報を鵜呑みにしてはいけない」とさらなる注意を喚起。専門家が発信しているもの、書籍、過去の文献など、様々なソースから複合的に判断することが大事だと指摘する。


 このように、情報の受け手である側の情報リテラシーの変化も強く求められている時代だが、まず第一に責任が問われるべきは、発信者であるメディアやサービス運営者の姿勢だろう。


 元ハフィントンポスト日本版の編集長で、スマートニュースの松浦茂樹・メディアコミュニケーションディレクターは「アクセス数を集めるという視点でコンテンツをつくるからこのような問題が起きる。ユーザのためのコンテンツをつくり、真摯に情報を伝えるという気持ちがぶれないことが大事だ」と、メディアに対し警鐘を鳴らした。

(C)AbemaTV

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