相次ぐ外食産業24時間&年中無休営業の廃止に賛成?反対?

■相次ぐ24時間営業の撤退、営業時間短縮

 外食産業で、24時間営業から撤退する流れができつつある。


 外食産業大手のロイヤルホストは来年1月で24時間営業からの完全撤退を決定、さらに定休日を設けることも視野に入れているという。24時間営業の代名詞的存在だったマクドナルドも、24時間営業店を2年半で4割以上削減した。 変化の要因は、深夜帯のコストパフォーマンスの悪さが経営を圧迫していること、深刻な人手不足とみられている。


 2014年には大手牛丼チェーンのすき家が、長時間勤務などの過重労働を指摘されたことを受け、深夜の1人勤務体制の解消を目指したが、そのために全体の約6割を占める1200店舗で24時間営業を中止せざるを得なくなった。


 こうした営業時間短縮の波はデパートにも及んでいる。


 三越伊勢丹では例年1月2日に実施していた"初売り"を今年から3日に変更(首都圏の8店舗)。また、4月からはフロアによって異なっていた営業時間を午前10時半から午後7時半までに統一、短縮した。日本橋高島屋でも4月から営業時間を午前10時半から午後7時半までと、これまでよりも1時間短縮。いずれも従業員の労働環境を改善することが接客やサービスの向上につながるという考えからだ。


 24時間・年中無休営業の廃止の動きはこのまま加速を続けるのだろうか。


 「(商店が)使えなかったら使えなかったで、家族で過ごしたりすると思うので(廃止になっても)特に問題はないと思う」

 「24時間やっているところだと、深夜手当とかを目的に稼ごうと働いている人もいるので、その人は困るかなと思う」


 と、街の声は様々だ。


■24時間営業のメリット・デメリット

 経営側はどう考えているのか。有楽町にて開店以来24時間営業を続ける「まんぷく食堂」を営む、みっしぇるさんに話を聞いてみた。


 みっしぇるさんは「このあたりに24時間営業のお店がなかったということと、深夜1時や2時まで仕事をされている方がたくさんいらっしゃるので。仕事終わりにちょっと寄りたい、くつろぎたいという方が多かったので」と、24時間営業を始めた理由を明かす。「初めの方は寝てしまう方もいたが、今はスタッフ一同楽しい店を目指して朝まで楽しんでいる。デメリットはない」とし、今後も24時間営業を続けていくと笑顔で語った。


 一方、元モスバーガー店長で、上司の反対を押し切り24時間営業の廃止を強行した"伝説の店長"こと西山雄一氏は、「半年間は24時間営業、あとの半年間は夜閉めて」という施策で、店を1年で黒字に転換させた。


 西山氏は「配属された時、店は確か5年くらい連続で赤字だった。上司から黒字化を指示された」と振り返る。


 そこで西山氏は売上に対して人件費がかかりすぎていること、水道光熱費代が高いことに赤字の原因があるのでは考え、深夜営業のカット目をつけた。しかし、上司からは「深夜営業をなくすと、いつでも空いているという安心感がなくなるため昼の売上も落ちる。空いててよかった、ということが大事だ」と言われ、実際にその通りの結果が出たのだという。


 それでも「無駄」と思った西山さんは24時間営業の廃止を強行。売上は20%落ちたものの、経費の抑制により利益は120%にアップさせた。


■日本人の生活との関係者

 24時間営業・年中無休営業は、日本人の生活をどう変えたのか。


 國學院大學の東海林孝一准教授は「一生懸命、夜中まで働いている人を陰で支えているという意味もあると思う」とし、24時間営業の意義を認める。また、慶應義塾大学の若新雄純・特任講師は「店舗によって『自分たちはこうする』など、ポリシーの違いを明確にできる社会が大事だと思う。人によって活動する時間は違って良い」とコメントした。


 一方、ライターの国末則子氏は「24時間営業で便利になったのに、かえって忙しくなっている」と指摘。コラムニストの吉木誉絵氏も「便利さと豊かさは違う。本当に幸せなのかという点と精神的・内面的豊かさは別の話である、というのが根本的な話だと思う」とし、日本人の伝統という観点から「年中無休というところが問題。日本人が大事にしていた日には休んだ方が良い」と訴えた。


 今後、外食産業界だけでなくサービス業全体に波及していくであろうこの問題。これからの動きに注目だ。


(C)AbemaTV

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