暴力やセクハラも… 劣悪な労働環境で外国人技能実習生が失踪

1993年にスタートした、外国人が3年間の労働をしながら技術を学ぶ「外国人技能実習制度」で来日した実習生が5800人以上失踪し、過去最多となっている。外国人労働者に対する劣悪な労働環境や低賃金が要因と見られている。

彼らを家族のように扱う企業もある中、長時間労働による過労死や、労災が起こっても健康保険で処理をされる、暴力を振るわれるなど、環境によって大きく差が出ているという。

11月1日のAbemaTVの報道番組『AbemaPrime』ではこの問題について取り上げ、外国人技能実習制度に詳しい弁護士の指宿昭一氏を招き、話を聞いた。

■現状、日本は人気がない国に……

指宿弁護士はこの数について、一気に外国人実習生が減った東日本大震災の年からの統計であることから母数が増えただけで失踪率は3%程度であることは変わっていないと解説。

「もともと、なぜ失踪者がいるのかというと、劣悪な労働条件の中で、物が言えない、暴力やセクハラの被害に遭い、逃げるしかなくなっているから」と語り、多くの失踪者は不法滞在者として日本で生活していると説明。さらに日本で働く魅力については「ほとんどない」と言いきった。

「我々が思っているほど日本は魅力的な国ではありません。中国人は中国の大都市で働いた方がいい。日本では実際に、時給200円300円・光熱費や住宅費などが引かれて手取りが5万6万もザラにあります」と、外国人労働者に対する厳しい現状を語った。

■名目上は「国際貢献」だったが……

この制度は元々、国際貢献という名目上で制定されたはずだが、実態としては「低賃金での労働力確保」であると指宿弁護士は解説。さらに日本に来るために地元のブローカーのような業者に大金を払い、借金を作って来日しているため、帰るに帰れない人が多いという。

■きちんと受け入れる枠組みが必要

失踪者の多くはいくつかの決まった都市に集中しており、警察や入国管理局もある程度把握しているが見逃している状態だそうだ。彼らは「何年かで見つかって帰る、もしくは金を稼いで帰っている」そうで、「こんな制度はやめればいい」と指宿弁護士はきっぱりと言いきった。

今後について、国がすべきことは制度ではなく法律として外国人労働者を期間限定で受け入れることだと指摘した。実際、外国人技能実習制度を適正化するための法案の骨子はすでに話し合われているという。

指宿弁護士は「理想としては中国政府と日本政府でハローワークのような制度を作り、間に業者を入れないことです。本格的な外国人受け入れについて政府が議論し、法律として作ることははじめてのことになる。外国人労働者を隣人や仲間としてどうやって受け入れるかを話し合うべきですね」と提案。

番組MCのケンドーコバヤシは「日本のイメージが悪くなるようなことは極力やめていきたいですね。そんな制度は一回リセットしたほうがいいですね」とコメントした。

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