近づく12・15日露会談 果たして北方領土は帰ってくるのか? 鈴木宗男氏ら専門家が解説

12月15日に安倍晋三総理大臣はロシアのプーチン大統領と地元・山口県長門市で会談を行う。この会談で北方領土返還が話し合われるのかが注目されてるが、果たしてどうなるのか。10月29日に放送された『みのもんたのよるバズ!』(AbemaTV)には、返還問題に30年以上取り組んできた新党大地の鈴木宗男氏が出演。鈴木氏はこの問題に関して6回ほど安倍総理と面談している。また、元外務省国際情報局長の孫崎享氏も出演した。

返還への期待が高まっているが、鈴木氏はこう釘をさす。

「報道が先行して期待値を上げ過ぎています。戦争で取られた領土が、一滴の血も流さずに帰ってくることがあれば初めて。なんとなく歯舞・色丹の2島が返ってきて当たり前といった雰囲気になっていますが、私は心配です」

番組MCのみのもんた氏から「北方領土は日本の固有の領土と言うことは間違いない?」と聞かれ、鈴木氏は「そうです」と明確に答えた。これまで、鈴木氏はプーチン氏と4回会っている。「外交には相手があります。名誉と尊厳が互いにあるので、どこで折り合いをつけるかが勝負どころになります」(鈴木氏)。

なお、日ロ友好のシンボルでもある「ムネオハウス」は国後島にあり、プーチン氏との会談はムネオハウスではなくモスクワや東京で行ったそうだ。

そして、孫崎氏はこう語る。

「鈴木さんが言ったことはその通りだと思います。ただし、非常に重要なことを考えなくてはいけない。それはポツダム宣言です。1945年8月15日、日本が降伏するにあたり受け入れました。9月2日にポツダム宣言を守るということで降伏文書に署名した。領土条項には『日本の領土は、本州、四国、九州、北海道とする。他は連合国が決めるものとする』とあり、それで日本は戦争を終えたのです。

その他の島々については、連合国の訓令というのが出るわけです。日本には1000以上の島がありますが『千島列島は排除する』と書かれています。私たちは戦争をやって負けました。そこでその間に連合国とどんな協定を結んだかを知らなくてはいけない。連合国側から『ここはお前の国だ』という線引きがあることを、北方領土を語る時に常に念頭に置かなくてはいけません。つまり、連合国が日本の範囲を決める、ってことでポツダム宣言を受諾したわけです」

それでは12月15日の会談の内容は、あくまでも歯舞・色丹の返還だけになるのか。鈴木氏はこう語る。

「プーチン氏は、日ロ平和条約締結後、歯舞、色丹を戻すと言っています。ロシア側は決着を考えているんです。ただ、日本は、4島の帰属の問題を解決して平和条約を結びたいと考えています。その一方、今のロシアの国民の8割は1島も返す必要はないと考えています。プーチン氏は大変なリスクを抱えています。安倍さんも、2島だけだと国内で反発が出ることでしょう」

2島なのか4島なのか、はたまた何も返ってこないのか。現時点では、はっきりとわからないようだ。

また、番組には、かつて歯舞群島に住んでいた河田宏登志さんも中継で登場した。これまでに4島一括返還の運動を行ってきたので、元島民は北方4島が一日でも早く帰ってくることを望んでいるという。安倍・プーチン会談には期待しているが、自分たちは直接交渉はできない。最後は総理の決断なだけに、それに従うよりほかはないと考えていると語った。

歯舞に戻りたい気持ちはあるものの、河田さんは82歳。元島民の平均年齢も82歳になっており、昔のように生活がすることは無理だと考えている。そして、安倍総理に伝えたいことを語った。

「私たちはこれまで、死ぬような思いで返還運動をやってきました。この機会になんとか返還に向け一歩でも二歩でも進むような話し合いをしていただきたいと思います」

鈴木氏も10月24日に河田さんと会っているだけに「元島民は71年我慢してきたんです。あと71年も我慢できない。これが声です。北方4島に自由に行けるようになればいい。あと、トップの影響力でいえば、プーチンさんは支持率82%で、安倍さんも60%。この強いリーダーの元でしか解決できないんです」と語った。孫崎氏も「おっしゃる通り」と同意した。

鈴木氏は、返還に至るには共同経済活動や、環境を守るために世界遺産に申請することなどが必要だと語り、「これはWin-Winになる。主権はロシアだろうが、日本もタッチできßるところを作っておく。ここが外交の肝です」とロシア通ならではの提案をした。

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