大阪市、給食費未納問題に弁護士起用 「これはやりすぎ」の批判も

全国各所で学校給食費の未払い問題が発生しているが、大阪市教育委員会は未納給食費の回収を弁護士に依頼することとなった。累積滞納残高は1億1300万円となっている。こうした取り組みは、政令指定都市では初の試みだ。大阪市教育委は「労力的限界があるので、法律的知識がある弁護士に回収業務の一部を任せれば効果があるのでは」との見解を明らかにしている。

未納者(保護者)の中には、「旅行に行って金がない」という主張や「義務教育なのだから全部無償じゃないの?」「急に病気になったのでカネがない」といった主張をする人もいるそうだ。今回の対応は、督促業務に追われる教育現場への支援といった側面もある。なお、文科省によると、公立小中学校の給食費未納額は推計約22億円で、未納だった児童生徒の割合は0.9%。

大阪市教育委の松井良浩課長は、「新たな教育活動にお金を使えず、市民に迷惑をかけます」と語った。27日に放送された『AbemaPrime』(AbemaTV)では、番組コメンテーターのタレント・清水圭が「払いたくないという理由の人も、払えない人もいる。義務教育までは給食費を負担するのは難しいのかな?」と問題提起。

これに対し、公教育計画学会会長の中村文夫氏は以下のような見解を述べた。まずは「義務教育だから払わないでいい」という主張に対する意見だ。

「世界全体で義務教育では無償となっています。日本では、修学旅行とかも親が費用を払っていますが、これは先進国とは言えない状況ではないでしょうか」(中村氏)

また、大阪市教育委員会が弁護士に回収依頼をしている状況についてはどう考えればいいのだろうか。これに中村氏はこう語る。

「一言で言えばやりすぎです。弁護士と相談してより良い回収を考えるのはいいことです。今回は、弁護士に『2000万円分のお金を回収せよ』と出来高払い制で委託しました。これはすごいことです。出来高だとむしり取らなくては実績が上がらないです。今回そういう制度を導入したのはやりすぎです。弁護士は法律的文面を用い、『払わない人は最終的に裁判になりますよ』と言う。食堂の食い逃げとは違うんですよ。そいつにどう払わせるか――となりがちですが、あくまでも教育の一環としてどう払わせるかを考えなくてはいけません。教育問題として捉えないといけないです。最初のボタンのつけ方が重要です」

なお、中村氏によると、日本全国で給食費にかかる費用は年間5000億円だといい、断固として支払いを拒否する保護者に対していかに対応するかについてはこう語った。

「払わない人、払えない人がいますが、この境目が見えないのが問題です。これをどうやって見えるようにするか。払えない人には生活保護を出すことも必要かもしれません。その前段階で、就学援助の必要性もあります」

こうした状況に、番組MCの「女子大生社長」椎木里佳は「子供がかわいそうですよね。『あそこの親払ってないらしいよ』とかなったらかわいそうです」と語った。

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