元暴力団組員、アメリカ極悪刑務所で12年を過ごした男 投獄生活を語る

 26日、AbemaTV『AbemaPrime』“ワールドムービング” コーナーで、「HOMIE KEI チカーノになった日本人」が紹介された。


 チカーノとは、メキシコ系アメリカ人のこと。映画の主役は、元暴力団組員のKEIさん。10代の時には歌舞伎町でけんかに明け暮れ、少年院、暴走族、そして極道の道を歩んだ。極道の中でも一目置かれる存在だったKEIさん。彼を変えたのはアメリカだった。

 1993年29歳の時、KEIさんはFBIのおとり捜査によって逮捕される。ここから始まったアメリカの刑務所での12年間の投獄生活。刑務所の中は、暴力や死ととなり合わせ。さらにさまざまな人種がそれぞれの縄張りを作っている。言葉も通じず、仲間もいないたった一人の日本人のKEIさん。そこで出会ったのが、チカーノのギャング「ホーミー」だった。


 KEI「ホーミーたちは異常に家族を大切にする。仲間を大切にする。自分も子供のころに、日本の稼業に入った時は、そういうものだった」


 世の中の秩序を守らずに生きてきたKEIさんを変えたチカーノの存在とは? そして劣悪な刑務所を出た後に選んだ道とは? 番組では作品を手掛けたサカマキマサ監督とKEIさんに話を聞いた。


 チカーノの人たちについて、KEIさんは「自分が子供のころに組織に入った時代の、まだお金で動かない感じの人たち。義理人情がある人たち」と説明する。


 「日本もそうだった。でもバブルがきて、変わっていった…。お金が優先になっていく。お金のために裏切るような時代になっていった。そういうタイミングでアメリカの刑務所に入って、チカーノに会った。チカーノは日本人に似ている。生き方とかが昔の日本人に似ているんです。

 (とはいえ)最初は殺されそうになりました。(アメリカの刑務所には)中国人や韓国人もいろんなオリエントの人たちがいて、チカーノの人からみるとみんな同じに見えるのに、なんでお前は一人でいるんだ? というところから始まった…って、あんまり話すと(映画で描かれるので)監督に…(怒られちゃう!)」


 KEIさんは帰国後、刑務所で出会ったチカーノたちの文化を日本でも広めようとチカーノファッションの店を開く。こうしたKEIさんの半生を綴った著書は、口コミだけで1万冊以上のベストセラーとなり、今年からは漫画にもなっている。

 サカマキ監督は、「正直に言うと、この話がきたときは断っていました。不思議にそういう縁が多くて、いろいろ痛い目にもあっていたので(笑)。でも本を読んだら、あれ?この人は違う、と。昔かたぎであったり、人間的に魅力がある。誰とでも話ができる」とKEIに惚れていったことを明かす。


 そして、暴力団から足を洗ったKEIさんは、非行少年少女を救う団体を作った。KEIさんがオーナーを務める神奈川県平塚市にあるホーミー・マリン・クラブだ。マリンスポーツを楽しめる施設である傍ら、多くの子供たちの遊び場としても提供している。


 KEI「自分がアメリカから強制送還で日本に帰ってきて、帰ってきたときに、自分が子供のころから世話になってきた警察官の人から“お前、ずっと日本の社会に迷惑かけてきたんだから、この辺で社会に奉仕しろ!”と言われたんですよ。何ができるかっていうので、子供たちを、不良少年・不良少女を育成することから始めたんです」


 アメリカでの投獄生活の中、カウンセリングの勉強もしていたKEIさん。


 KEI「子供のころって、逮捕された時点で諦めちゃうんですよね。どうせ刑務所に行くんだったら、その間をどうやって楽しく過ごそうかって考える性格なんで。実際アメリカでの刑務所生活も一切苦痛がなく、ずっと楽しく過ごしていたので(笑)。

 アメリカの刑務所って、中卒だとどんな仕事をしても貰えるのは月に5ドル。高卒だと200ドルとか250ドル。大卒で800ドルくらい貰えるんですよ。じゃあ中で大学も行こうと思って中で卒業して。そのときにそういう勉強をして。カウンセリングとか家族愛とかそういう資格もとって」


 実は帰国後、児童虐待や引きこもり、非行といった家族の問題を救うボランティア団体「グッドファミリー」を立ち上げた。


 KEI「引きこもりの子とか預かると、1日携帯ばかり見て、ご飯も食べない、そこからのスタート。笑わすのに結構時間がかかるんですよ。それを無理やりジェット(スキー)に乗っけて、100キロくらい出して海に行って、落っこちたりした時に、急に今までのことから吹っ切れる子が多いんですね。

 (カウンセリングに来る)親も多いですよ!母子家庭で子供がいて、365日毎日子供の面倒を見ていると、やっぱりお母さんもストレスがたまるわけじゃないですか? 母子家庭の子供は、スタッフが遊ばして面倒を見ている。お母さんたちは、みんなで酒盛りしてストレス解消している。月曜から金曜まで、週末のこういうことがあれば辛抱できる。それがうまくいって虐待をしなくなっている人もいるし」


 KEIさんが日本に戻り作ったボランティア団体は、9月26日、NPO法人として認められた。ただ、来る子どもとお母さんが増えたため、朝昼晩食べさせて遊ばせてっていうお金をつくるのは大変だとも。


 そんなKEIさんの活動について、サカマキ監督は、「すごいですよね。やっぱりね。KEIさんは体力と根気があって、こういう活動に惜しみなく注ぎ込んでいるので、なかなかできない。並大抵のことではない」と称賛。


 映画「ホーミー ケイ〜チカーノになった日本人〜」は近日公開される予定。映画を紹介したREINAは「本当にすごいんですよ! 是非見て下さい!!」とプッシュしていた。


(C)AbemaTV

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