【土人発言問題】基地反対派に脅迫される機動隊員たち そして沖縄県民の現在の心境は?

沖縄の高江村における米軍のヘリパッド建設工事に反対する人々と機動隊の間で衝突が日々発生しているが、そんな中、大阪府警の機動隊員が反対派に対し「土人」と言ったことが波紋を呼んでいる。沖縄県の翁長雄志知事が批判の声明を出すとともに、菅義偉官房長官も「そうした発言をしたということは許すまじきこと」と発言。その一方、大阪府の松井一郎知事は機動隊員に対し「出張ご苦労様」と発言し、批判の声も上がった。

22日に放送された『みのもんたのよるバズ!』(AbemaTV)では、機動隊員の差別発言や大阪府知事の発言について問題提起をした。

番組コメンテーターの漫画家・倉田真由美氏は「松井知事は表現の仕方がまずい。『土人』という言葉の意味が軽くなる」と意見した。その一方、コラムニストの吉木誉絵氏は、別の側面から見る必要もあると指摘する。吉木氏は現在30歳で「土人」という言葉にはなじみがなかったという。

「私は土人という言葉を知らなかったです。なじみのない言葉です。発言自体はあり得ないですね。元々『土人』は先住民という意味があったり、『土着』を意味する言葉だとされていましたが、その後に差別用語になりました。でも、『先住民』という言葉も沖縄の人からすると困惑するでしょう。その一方、反対派の人間が機動隊員に対し、「お前の妻子は知ってるんだからな!どうなるかわかってるか!」と恐喝している場面を撮った動画がネットで拡散しています。この恐喝をメディアは報じないです。だからと言って土人発言が許されるわけではないですが、機動隊員が恐喝されたことも取り上げるべきではないかという問題もあります」

みの氏は「地元の人の気持ち、職務発令の人の気持ち。両方が日本を潰そうとは思っていないんですよ。両方とも日本を守らなければ、と思っているんですよ。こういう発言によって、亀裂を生じさせているのですね」と残念がった。

ここで番組では、差別の心理学を研究している上智大学の出口真紀子准教授が登場し意見した。

「私の正直な関心は、本土の人が安心で安全で暮らしていく条件を作ってくれている沖縄の人への無関心という点にあります。これだけの恩恵を受けているのに無関心なのが問題だと。その延長で差別発言が出たのではないでしょうか?」

みの氏は、元々「琉球王国」だった沖縄がどのような経緯で日本に組み込まれたか、琉球の人と「本土の人」を表すヤマトンチュ、ウチナンチュという言葉がどうして生まれたかかまでさかのぼる必要性があるのではないかと質問。出口氏はこう答えた。

「違いをさかのぼるのも伝統と言う意味では大事ですが、今は同じ国民であるということで、やはりそちらで不平等があるのかを見なくてはいけないですね。日本は『単一民族』と言いますが、単一と言っても蓋を開けたら色々な民族がいます。差別というのは一般的な定義で言えば、ある社会集団が他の社会集団を低く見るとか、対等に扱わずに低く扱ったりすることです。一方では、ある社会集団が、他の社会集団に比べて恩恵を受けているシステム。優位性を自動的にもらえるシステムともいえます」

また、「差別」というものが、強者から弱者に対するもので、弱者から強者へのものではないとも指摘する。だからこそ、沖縄の人が「本州人め!」と言っても本州に住む人からしたら「それがなんですか?」となる。差別とは強者から弱者へ行われることだと述べた。

ここで番組には、沖縄タイムス北部報道部長である阿部岳氏が登場。阿部氏は本土出身だが、今回の件についてはどう見たのか。

「私が率直に思ったのは、怒ってる人はいるものの、反応が『やっぱり』とか『やっと本音が出た』というものが多かったこと。若者は『土人』という言葉をそもそも知らないというのがありました」

沖縄タイムスは、米軍基地全体はさておき、海兵隊の基地はいらないというスタンスを取っている。

「オスプレイとかありますが、尖閣有事の時に役立つと思ってる人も多いです。でも、実際はただの輸送機ですね。有事の際に輸送機が島を奪還することはできないのです。沖縄にいると軍事的な勉強するのですが、本土ではイメージで語られていることが多いと思います」(阿部氏)

また、みの氏が「もう少し沖縄の人々から『沖縄を知ってくれ』という動きは出ないのですか?」と聞くと、阿部氏は「先ほど、諦めたような反応をしたことをお伝えしました。働きかけ続けなくては、と思っていますが、それと同じぐらい本土に理解してもらうことが難しいのでは? という諦めの気持ちも広がっている。そこが深刻な問題だと思っています」と現状を報告した。

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