「希望よりも失望」「泥仕合、内容なし」米大統領選第3回テレビ討論会

日本時間10月20日午前10時すぎ、アメリカ大統領選の第3回候補者テレビ討論会が行われ、共和党候補のドナルド・トランプ氏と、民主党候補のヒラリー・クリントン氏がお互いの政策などについて議論を交わした。

今回の討論会でも激しい応酬が交わされる中、このたびの選挙がマスコミなどにより不正操作されていると主張しているトランプ氏に対して、クリントン氏は「自分が望む方向に物事が進まなくなると思うたび、トランプ氏はそれが何であれ不利になると不正を訴える。こういうやり方はアメリカの民主主義ではない」と強く反論する場面も見られた。


第3回目の討論会の後に行われた後、CNNが実施した「今回の討論会で勝利したのはどちらか」という世論調査では、クリントン氏が52%、トランプ氏が39%という結果となった。

同日放送された『AbemaPrime』(AbemaTV)では、この討論会が解説された。アメリカ大統領選に詳しい上智大学教授の前嶋和弘氏が登場。早速、今回の討論会で、トランプ・クリントン両名が政策の話もそこそこに、すぐにお互いのスキャンダルなどの話を持ち出し始める点を指摘し、「泥仕合ですね」と言葉を添えた。


続いて、番組内では、討論会後に同じくCNNが行った「討論会を見て、どちらに投票するか」という調査結果を紹介。その結果、クリントン氏が22%。トランプ氏が23%。そして、「どちらでもない」と回答した人が54%にも上った。討論会では優勢に見えたクリントン氏だが、「投票したい」と思う人が少なかったことに対して、前嶋氏は「討論会の結果がどうであれ、共和党支持者は共和党に入れるし、民主党支持者は民主党に入れるとすでに決めています。また、一方で、クリントンが嫌いという人も、日本人が思っている以上に実は多い。彼女は、ファーストレディ時代にいろいろと癒着が疑われたこともあるし、アメリカ国民は『何か騙されているのではないか』と思っている人が多いんです」と解説した。

ここで、アメリカ・ニューヨークにいるジャーナリストの中村英雄氏が中継で登場。討論会の日の現地での反応について「思った以上に盛り上がりが少なかった」とレポートした。

中村氏いわく、通常、大統領選前のテレビ討論会は、アメリカでは一種のイベント化しており、バーなどに集って、パーティー感覚で討論会を鑑賞するという文化もあるという。だが、1回目は8000万人を超える視聴者が見ていたとされる討論会も、3回目にしてその熱気は薄れつつある様子だったのだとか。

「2回目の討論会のときに議論はだいたい出尽くしてしまったようで、3回目となる今回も同じような話を繰り返している印象がある。つまり、内容がないんです。そこで、視聴者の期待も薄れてしまったんでしょうね。熱狂・熱気がないというのを実感しました」と語った。

また、スタジオの日経ビジネスチーフ企画プロデューサー・柳瀬博一氏から「日本もそうですが、もしかしたら政治そのものに良い人材がいないのではないかと。ヒラリー・トランプ両名とも決して”若い”とは言えない候補者で、政治そのものに若くて良い人材がいない現状っていうのがアメリカにあるんでしょうか?」と質問が飛ぶと、それに対し中村氏はこう分析する。

「それは強く感じます。未来というかチェンジという感覚が全然ない。あえて言うならば、現在のファーストレディであるミシェル・オバマ氏の演説のほうがよほど切れ味が良かった。それゆえ、現在、(新・大統領への)期待の向け先がわからない人が多い。はっきりいって、希望よりも失望のほうが大きいという感じが強いです」

なお、番組では、最新の大統領選支持率についても紹介。20日に発表された支持率調査(出典:リアルクリアポリティクス)によれば、クリントン氏46.3%で、トランプ氏が39%と、クリントン氏が7ポイントリードする結果に。

その結果を受けて、前嶋氏は「クリントン氏が8〜9割がた勝利するのでは」とコメント。

「7ポイントという差は、一見少なく感じるかもしれませんが、選挙3週間前で7ポイントの差をひっくり返すのは、かなり難しい。(アメリカ大統領選では)5ポイントを超えると、その差を埋めるのは難しくなる。さらに、現時点では、1年間やってきた最後の最後で、両陣営ともすごくお金をかけていて、これから変えるのはなかなか至難の業」


また、この状況が一転する可能性については、「クリントン氏の病気や電子メール問題がまた浮上するようなスキャンダルが起こることがあれば。割合でいえば、クリントン氏が8〜9割勝利すると思います」と締めくくった。


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