講談社など出版社VS.アマゾン 原因を専門家が分析「殿様商売に見えて、実はギリギリ?」

10月3日、講談社がネット通販大手・アマゾンの日本法人「アマゾンジャパン」への抗議文を発表。アマゾンが8月3日から提供している「Kindle Unlimited」という書籍・雑誌の読み放題サービスから講談社作品の1000を超えるタイトルが、一方的に配信停止したことへの抗議だ。一方的に大量の書籍を配信停止にされたケースは光文社や小学館などでも起こっており、善処の申し入れ等がアマゾンジャパンに対して行われている。

10月4日の「AbemaPrime」(AbemaTV)ではこのニュースについて取り上げ、電子書籍に詳しい書評家の大森望氏、ITジャーナリストの高橋暁子氏を迎え、専門家の視点からの話を聞いた。


■原因は「アマゾンの出血大サービス」か

大森・高橋両氏は今回の出来事は、アマゾンの新サービス開始時の「キャンペーン」による問題ではないかと指摘。

「キャンペーン予算で、出版社にも読み放題に書籍を公開するようにいい条件を提示したが、アマゾンが想定した以上に本が読まれてしまい、出版社に払うべき予算があっという間になくなった可能性がある。年内いっぱいそういうキャンペーンをやりますと言ってたんだけど『年内は無理』と白旗が上がった形」と大森氏。

「売れ筋のものにはさらに上乗せ、という条件も提示していたけれど、売れ筋のものが想定よりも多かったのではないか」と高橋氏が続けた。


この「読み違い」には日本とアメリカの文化の差も大きいようだ。アメリカは車社会でオーディオブックが普及しているのに対し、日本は電車通勤で本を読む機会も多く、更に漫画文化が発達していることが原因と見られていると両氏は分析した。


■殿様商売……のように見えて、実はアマゾンもギリギリ? 

しかし両者は意外と早かった「ギブアップ」に首をかしげている。


「昔だったらどんな赤字になってもやりつづけて、他の会社を抑え込んでから条件を替えていくのがアマゾンのやり方だったが、今回はギブアップが思ったよりも早かったからそれが不思議」と大森氏。


それに関して高橋氏は「売上に対する目が最近厳しくて、本当に長い間赤字が続いている。ずっと苦しい状態ではあるけど、イケイケドンドンでやり続けてギリギリの状態。ただ現状、市場も取ってしまっている。だからこれはそろそろ退き時かなという判断なのでは」とコメントした。


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