AV出演を強要される女性たち 高額な違約金を請求されるケースも

AV女優・香西咲がAV出演を強要されたと告白しているように、AV女優の人権侵害が問題視されている。『みのもんたのよるバズ!』(AbemaTV)17日放送回に、元カリスマAV女優で作家の川奈まり子氏が出演。MCのみのもんたとともにAV業界の問題について鋭い議論を交わした。

みのもんた:何万人もAVに出たいという人がいるのに、出たくない人が騙されるってことですか?

川奈:全体では一部かもしれませんが、ごく一部でも許せないです。AV出演する女優はAV業界の事務所に所属しています。この事務所が全国には300あり、都内は30社ぐらいが動いています。そのほとんどのプロダクションは、AV女優と契約書を交わしています。所属にあたっての契約書ですね。契約書がある場合、大概、女優さんは納得済みです。ただ、漏れるところもあるので契約書をきちんと交わすよう全体を啓発していきたいと考えています。女優の権利を考えたような出演契約書をメーカーとも結んでもらいたいのです。出演承諾書を交わす行為が今は徹底されている状況ではないので徹底して欲しいと考えています。AVメーカー系の団体とAVAN(※)は6月から週に1回は会合を持ち、契約に関しての整備を呼び掛けています。

(※ 『AVAN』…川奈まり子氏が立ち上げた、事業者主体だったAV業界の契約書をあらため、出演者主体の契約書を交わすことを目指す表現者ネットワーク)

これまでに実際に被害があったものは、派遣法違反です。プロダクション社長が立件されている。被害というと、強制わいせつとかを想像するかもしれませんが、警察が摘発しているのは派遣法違反です。有害危険業務ということで、派遣主のプロダクション社長が摘発されました。雇用関係があって「さあ脱げ」「さぁ、SEXしろ」というのは人権侵害にあたるし、嫌じゃないですか。個人事業主として(自分の意思で)やっている。それなのに(命令される)雇用のような実態になっている。ただし、女優の側は個人事業主で仕事を下さいと言ってるわけですから、(命令に従わないと)次の仕事がなくなるということを意味します。事務所を簡単に移籍できない状況です。これはAV業界も芸能界と同じことです。

――さらに、AVプロダクション経営者がVTRで登場。同氏によると「売り上げを立てられる“できるマネージャー”」とは、現場に言って「聞いてない」と言える人物なのだとか。撮影内容すべてを前日に話してしまうと前日に女優が逃げてしまうかもしれないため、「私は内容までは聞いていない」などと言い、はぐらかしたりもするのだ。

また、川奈氏はAV出演を強要しされたと実名で訴える女優・香西咲については「あれは犯罪ですよね。自分から出たいと考えた私の場合とは全く違います。ああいうことはあってはならないです」と語った。

赤谷まりえ(AV業界に詳しい編集ライター):内閣府の男女共同参画会議で調査をしようという動きがありました。直接調査ではなく、(人権を擁護する)NGOを挟んでの調査。そうすると、被害を救うための団体であるNGOには被害のケースしか集まらないんです。被害しか集まらないため、厳密には業界全体は誰も何も調査ができていない状態です。

みの:「強要」につながる違約金ですが、実際に違約金は払っているのですか?

川奈:違約金払っている人はどうですかねぇ…。これは本来効力はないお金です。今回契約書を持ってきましたが、これは私たちが永田町法律事務所に頼んで作ったものです。AV女優とプロダクションが女優主体として作った契約書です。

事務所から取り寄せた契約書の中には、悪くない契約書もありましたが、何をすると損害賠償を求める、何をすると違約金を求めると明記された契約書もありました。契約書って難しい言葉で書いてあり、ちゃんと読んでいなかったり、気軽にサインをしてしまったりもします。「こういう風に決められているんだから…」と言われると負けて、お金を払うことになる人もいるかもしれません。そこを正すような、適法な契約書を業界に流通させたいです。

番組コメンテーター・小島慶子:雇用者と被雇用者の話が先ほど出ました。プロダクションとフリーという話もありました。芸能界も社員契約の人もフリーの人もいますが、どんな仕事であれ、フェアな契約が結ばれるべきだと思いますが、これまでは助け合う状況がなかったです。大変なところに川奈さんは初めて手を付けたと思いました。

川奈:HRN(国際人権NGOのひとつ)はAV女優の人権を守るために報告書を提出したと思いましたが、出演者の人権を奪うことも言っているのです。出演した人の個人情報を出すよう提言もしています。私はこれは大変な問題だと思っていて、これがAV出演者ではなく、漫画家だったら、作家だったら、ジャーナリストだったら……個人情報を流布することになってしまう。

みの:どういう形が一番いいですか?

川奈:AV出演者の団体、出演者、団体が3すくみでバランスが取れて、それぞれの権利が守られてる状況がいいと思います。前向きに働きたいと考えている人も多いので、働く権利を守れるようにもしたいです。


出演強要をはじめとした人権侵害を受けているAV女優がいるならば、人数に関係なく、業界全体で解決しなくてはならないようだ。

続きを見る

0コメント

  • 1000 / 1000