『警察によって作られた事件だった』 えん罪被害者が取り調べの実態を生激白

9月16日、AbemaTVの報道番組『AbemaPrime』では、警察庁が裁判員裁判対象事件の一部で試行している取り調べの全過程の録音・録画(可視化)を、10月1日から取り調べ全課程で行うことを決めたことについて言及した。

まず番組では、これまで警察や検察の強引な捜査や証拠のねつ造など問題捜査でえん罪を生み出した事件をいくつか振り返った。一つは、1966年に静岡県清水市で起きた強盗殺人放火事件「袴田事件」について。これは、過酷な取り調べや、警察による証拠のねつ造の疑いなどが取りざたされた。逮捕された袴田巌さんは48年間拘留され、2014年に釈放された。

もう一つは、2009年の「障害者郵便制度悪用事件」で、郵便料金の割引制度を不正利用したとして、当時厚労省局長だった村木厚子さんが逮捕・起訴された。しかし、結局は検事による証拠のデータ改ざんが明らかになったのだ。

また、2003年に鹿児島県議会議員選挙をめぐって、選挙で当選した県議が金銭を配ったとして13人が逮捕された「志布志事件」についても言及。同件における取り調べの実態を明らかにするために、この事件のえん罪被害者で、元鹿児島県議会議員の中山信一さんに電話で話を聞いた。

中山さんは「この事件は警察によって作られた事件だった」「警察が(私の)家内が罪を認めた、と嘘をつかれ、『あなたが認めればすぐに釈放する』とカマをかけられた」と、この事件の取り調べの実態を語った。また、取り調べの可視化への動きについては「警察や検察が自分たちに都合が良いように改ざんするのではないか」と危惧した。

取り調べの可視化について、検事時代の強引な捜査の実態など自らの経験をつづった著書もある、元検事で現在は弁護士の市川寛さんは「不十分であるとしても、それ自体は大きな前進」であるとした上で「録音・録画は万能ではない。究極の可視化は取り調べに弁護人の立ち会いを実現させること」とコメント。

刑事捜査の在り方について可視化を推奨する立場の成城大学法学部教授の指宿信(いぶすき・まこと)さんは「全面可視化に伴う色々な問題が解決されていないままスタートされている」とし、「法廷で取り調べの映像を見せてしまうことが誤ったイメージを与えるのではないか」と指摘した。

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