【アフロ田中で注目】若手映像監督が過去に抱えていた苦悩を吐露

1日に放送されたAbemaTV『AbemaPrime』に、今年12月公開の映画「アズミ・ハルコは行方不明」の監督・松居大悟が出演。ドラマや舞台の脚本・演出、さらにミュージックビデオ監督とマルチに活動する松居が、映画監督をするようになった理由を番組で語った。



■新鋭映画監督・松居監督の代表作


アフロヘアーの広が主人公の映画「アフロ田中」。この映画は、生まれてから彼女がいない田中広が人生初の彼女を作ろうとする人気漫画原作のコミカルムービー。松居監督は当時、若干26歳にして、映画監督デビューを果たした。その後橋本愛を主演に迎えた「ワンダフルワールドエンド」がベルリン国際映画祭に出品されるなど、今、若手注目株の映画監督だ。


また2015年に公開された、映画「私たちのハァハァ」。福岡県北九州市に住む4人の女子高校生が、熱中するバンドのライブを見るために、1000キロの道のりを自転車で東京を目指す過程をみずみずしくリアルに描いたロードムービー。


今を見つめ、今に寄り添い、今を切り取った1本の青春映画は、多くの若者の共感を呼んだだけではなく、多くの映画祭で受賞。当時、リアルな女子高生4人の体当たりの演技、そしてそれを紡ぎだした監督の手腕が高く評価された。


■もともと漫画家になりたかった


20代で劇団を立ち上げ、原作や演出を手掛けながら、自身も役者として出演。その後、脚本家としても頭角をだしながら映画、ミュージックビデオと監督を務め、才能を開花させていった。次代を担う若き旗手としての呼び声も高い松居監督の、作品づくりに対する気持ち、目指しているものとは?


--元々、映画監督志望だったんですか?

松居監督:いや、もともと中学・高校時代は、ギャグ漫画を描いていたんです。東京に来たときに、出版社に持ち込みをしても「こういうの芸人さんがやっているから、必要ないよね」って言われて…。今でもまだ、漫画家になりたいです。映画監督になりたいと思ったことはなくて、劇作家にもなりたいと思ったわけではなくて、いろんな縁でつながっている感じですね。


--何か「表現をすること」が好きだったってことですか?

松居監督:表現するというよりも、人にかまってほしいとか、人と何かやりたいというのがすごくありました。1回、作品づくりなどで人とかかわると、結構連絡がくるんですね。でも作品が終わると連絡がこなくなって。誰かと一緒にいるためには、何かを作っていなくちゃいけないっていう…。すごい消極的な理由です(笑)。


--劇団を立ち上げていますが、どんな作風なんですか?

松居監督:モテない男たちが出てきて頑張るけど、やっぱりダメみたいな。不器用な人間たちがガンバるっていう話ですね。僕は中・高と男子校だし、ほんとに冴えない毎日でした。日陰に生きていたので、だからかもしれないですね…。うまく女性と接することができないというようなことを肯定したくて、青春を描いているのかなと思います。


■峯岸みなみ、舞台「イヌの日」の魅力を熱く語る


松居監督の舞台「イヌの日」を観に行ったという番組ゲストの峯岸みなみは、その魅力を熱く語る。

小学生の時に好きだった女の子を、15年もの間防空壕に監禁する--というショッキングな設定のものがたりだ。


峯岸:別のお芝居を見に行ったときにチラシをみて、ふと思い立って行ったんですけれど、めちゃくちゃおもしろくて! 

ストーリーが重たいかと思いきや、笑えるところもあって。正解がなにかわからないというか、作品を見ていろいろ考えさせられる。登場人物はみんな不器用で、嫌いになれないというか。これは映画とか小説とか漫画ではなくて、演劇でやるから価値がある。見るべき作品だなあと思いました。


松居監督:ほめられて気持ちがいいです(笑)。すごくうれしいですね。僕は媒体を問わずやっているなかで、演劇しかできないことってなんだろうと考えて。1か月間役者と一緒の空間にいて、コミュニケーションをとりながら、突き詰めていくという作業でした。そう考えたときいざお客さんにアウトプットするときは“グレー”の状態でやろうと。白黒はっきりさせず、お客さんも考えながら“体験”してもらう感覚を味わってほしかったんです。


■しかし、2012年に劇団ゴジゲンを休止


--それだけ舞台に対する情熱があって、なぜ、わざわざ映像の世界に飛び込もうと思ったんですか?

松居監督:映像を望んだわけではなくて、でも「何者かになりたい」という気持ちがつよくて。そういう気持ちが先走りました。舞台は、最初はやりたくて始めたのに、空中分解していきました。そういうタイミングで全然違う出会いがあって、演劇を吸収しているあいだに映像をやっていって。結果的に今両方ともやっているという感じです。


--映画やミュージックビデオ監督に興味はあったんですか?

松居監督:憧れはあったんですけど、自分でやってみたいとかはそんなになかった気がします…。でも、視覚的なものはやりたくて、とはいっても学校とかに行っていたわけでもないし、見よう見まねでやっています。


--でも、結果、舞台の演出を手がけて映画監督もこなす。順風満帆に見えますが…、その点はどう思いますか?

松居監督:それ、すごい言われるんですよ。でも、僕のなかではまったく恵まれていると思っていないというか、成立している企画の何倍もの企画がなくなっています。「これだけはできたね」っていうのをなんとかしている状態なので、いつも必死だし不安だし、いつ仕事なくなるかわからないので。


■出会い

不器用でありながら、少し強気…でも自信は持てない松居監督。ターニングポイントとなった出会いがあった。

松居監督:演劇をやめようかなと思ったときに、同世代の、自分と職種が違う人たちと出会って、本質的なことを共有しながらものを作った時に面白かったというか。それまでは頭でっかちに、「みんなを連れて行かなくちゃ」と思っていたのが、辛かったのかもしれない。

と過去の苦悩を交え語った。


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