築地市場の豊洲移転の延期決定 「東京都の胃袋」の行方に注目が集まる

築地市場の豊洲移転への延期を匂わす発言をしていた小池百合子東京都知事が正式に延期の方針を固めたことが昨日30日にわかった。今月16日に小池都知事が築地、豊洲市場両方を視察に訪れた際には、移転反対派が要望書を手渡そうとするなど、さまざまな問題を抱える移転問題の現状を考えての判断だ。

なぜここまで事態が紛糾したのか。遡れば、築地市場の始まりは第二次世界大戦前の1935年である。

それからおよそ30年後の1967年当時の美濃部亮吉都知事は視察の際に、築地の衛生面について「ひどいもんだね」と感想を述べていた。50年ほど前の時点で、すでに衛生面について不安視されていたのだ。東京都は対策として1991年に総工費1380億円で改修工事をスタートした。ところが、5年後400億円を使ったところで予算が3400億円に膨らみそうになり、中断。そこへ移転計画が浮上し、15年前の2001年石原慎太郎都政の時代に豊洲への移転が決定した。

だが、当初の予算4316億円が今や5884億円にまで膨れ上がっている。さらに、豊洲には土壌汚染の問題があり、元々ガス工場だった移転予定地は有害物質を含み、発がん性物質であるベンゼンに至っては国の環境基準の4万3000倍になっている場所も見つかった。新しい市場施設でも1店舗当たりの間口が1.5メートルと狭く仕事に支障が出るといった懸念もあがっている。

一方、築地市場も開場から80年近くたった今では大雨が降った時には大量の雨漏りが発生するなど施設の老朽化は限界まで来ていると指摘する声も。築地と豊洲、どちらの市場もさまざまな問題を抱えている。豊洲移転について町の人は「お気に入りのお店が築地にあるから(豊洲に移転して)新しくなるのが少し残念」「汚染の問題がどう影響するかはわからないが不安」「築地市場の長く続く歴史を理解すべき」「豊洲に移転しにぎわうことで地域活性化になるのが嬉しい」と、不安の声と期待の声が入り乱れる。

食の安全性の調査の行方は。「東京都の胃袋」築地市場の行方に注目が集まる。

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